3586 Gold
亡くなられたお祖父様の
遺産整理をされているお客様が
プラチナ地金をお持ちになりました。
1kgの地金だったこともあって、
その重厚感とズッシリとした手応えは
凄まじいものではありましたね。
国内最大手の地金商である
田中貴金属工業製だったのですが
それが珍しいものでした。
お持ちいただいた地金は、
現在主流のキャストタイプではなく、
昔ながらのプレスタイプで作られたもの。
表面に打たれているブランドロゴなどの
刻印も現在のデザインとは異なる昔の仕様。
お祖父様が数十年前に購入し、
ご家族の未来のためにずっと大切に
保管されていた長い歴史が、地金から
ひしひしと伝わってきました。
今回の査定において最も
重要なポイントとなった純度刻印。
現在の資産用プラチナ地金の
純度99.95%であり、インゴットにも
99.95または999.5と打たれるのが
常識となっています。
しかし、お持ちいただいた
プラチナ地金に刻印されてたのは
999だけだったのでした。
精錬技術の過渡期であった昔、
純プラチナの証として999の表記が
使われていた時期がありました。
ただ、ここで運命の大きな
分かれ道があるのです。
もしお客様が、この地金を
田中貴金属系列ではない買取店へ
持ち込んでいたらどうなっていたのか?
恐らくは、昔の地金であり、
これは99.9%(999)表記なので、
査定額が下がる可能性が高いのでは…
と思われるのです。
ただ、当店は田中貴金属工業の特約店で
昔の田中貴金属製の地金に999の刻印が
あった歴史を把握しております。
そのため、検品して問題なければ
現在のプラチナ最高相場にて、
流通しているプラチナ地金と同じ
単価でお買取りが可能なのです。
古いものは一度換金するのも手
金やプラチナといった実物資産の
最大の魅力は何十年、何百年経っても
価値がゼロになるリスクが低いこと。
だからこそ、世代を超えて受け継ぐ
長期保有が基本中の基本となります。
今回お持ちになられたプラチナ地金も
まさに長期保有の成功例ではあります。
しかし、毎日のように買取の現場に
立っている私個人の見解として、最近少し
考え方が変わってきた部分があります。
それは、
あまりにも古い地金は、
どこかのタイミングで早く売却した方が
(あるいは新しいものへ買い替え)
良いのではないか?
ということです。
なぜ、長期保有が前提の実物資産を
手放すことをお勧めするのか?
その最大の理由は、近年すさまじい
スピードで進んでいる地金市場の
買取規制の強化にあります。
ニュースでも度々報じられる
金の密輸問題や、国際的なマネロン対策、
さらには偽造インゴットの横行。
これらにより、現在、日本国内の
地金買取のルールは厳しくなっています。
海外ブランドは一切買取不可…
昔のマイナーブランドは潰し扱い…
(最悪買い取らないケースも)
刻印が不鮮明なら引き取らない…
ほんの数年前までは普通に
売買できてたインゴットがルールの変更で
突然買い取れません…と突き返される
ケースが増えているのです。
もちろん、今回のように
作った地金商の直営店や特約店へ
持っていけば、自社の昔の製品なので
責任を持って買い取ってくれるハズ。
しかし、購入した地金商が倒産したり、
お住まいの地域から店舗が撤退したりする
リスクはゼロではありません。
数十年後、いざインゴットを
現金化しようとした時に、古すぎると
売却先が見つからない買取難民になる
そういった可能性もあるのです。
インゴットの価値は、スムーズに
現金化できる流動性の高さが
あってこそ成り立ちます。
ご自宅の金庫に何十年も
前に購入した古いインゴットや
見慣れないブランドの地金がある方。
一度、今の厳しいルールでも
問題なく適正価格で売れる状態かを
信頼できる地金商で確認(査定)するのを
まずはオススメします。
そして必要であれば、売りやすい
現行のものに買い直したり、
純金積立など別の商品に切り替える
資産の若返りの検討も必要かと。
これも、未来のご家族を
困らせないための立派な
防衛策かと思います。
本日はここまで。
ゴールド皇子こと中岡英也でした。
(名前クリックでプロフィール表示)
May the Gold be with you.
【本日(6/30)の貴金属価格(9:30価格)】
ゴールド:23,125円/g(-399)
プラチナ:9,255円/g(-239)
※田中貴金属公表の税込小売価格
※2025.7.1より14:00にも価格が公表されます(平日のみ)
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