3595 Gold
今月初旬、海外ドル建て金価格が
4,000ドル/ozを一時割り込みました。
今年1月には史上最高値の
5,400ドル/oz辺りまで動くものの
それから短期間で大きく反落し、
下落率は約25%近くに達しました。
しかし、価格の動き以上に
私がちょっと気になったのは、
中国の複数の大手銀行が、
個人向けの貴金属取引を全面的に
引き締めたという事態。
中国工商銀行が
7月24日から上海黄金交易所を通じた
個人の貴金属競争取引業務を
停止すると発表しました。
さらに広発銀行は顧客に対し、
期限までにポジションを解消するよう
要求し、それに従わない場合は
強制決済を実施する強硬姿勢。
また、期限付き契約の証拠金比率を
従来の120%から140%へ引き上る
といった銀行もあるようです。
これはバッファーを厚くし、
追証不足による貸倒れリスクの連鎖を
遮断するための措置ではあるので
リスク対策の措置ではあります。
こうした動きというのは中国当局が
2020年以降一貫して進めてきた
政策方針の延長線上ではあります。
過度なレバレッジをかけた
リテール層(個人投資家)の投機的な
動きを徹底的に抑制。
金融システム全体の安定化を
図るという国家の思惑。
短期的な値幅取りの投機対象から
長期保有資産という金本来の性質へと
回帰させるための、いわば市場の
健全化策ではあります。
なので、強気の姿勢を見せ、
証拠金比率の引き上げであったり、
強制決済はまぁ気持ちは分かります。
ただ、交易所を通じたものといえ
個人の取引停止まで行うとは
思っていませんでしたね。
リスクヘッジするなら現物も…
こうした事例というのは
決して対岸の火事として
片付けられるものではありません。
ここで改めて重要なのが
ペーパーアセット(紙の資産)が孕む
死角と脆さについて。
スマートフォンひとつで手軽に
売買できる金ETFや証券口座上の
金取引(ペーパーゴールド)は
確かに流動性が高く便利です。
しかし、こうした金融商品は
あくまで運営会社や金融機関との
契約の上に成り立つもの。
システム障害や運営元の経営破綻、
あるいは政府やや金融機関の規制、
方針転換もあり得るということ。
ある日突然、
自分の意思で売買できなくなる…
強制的に決済されてしまう…
というカウンターパーティーリスク
(取引先リスク)があるのです。
一方でそうしたリスクが低いのが
金地金・金貨といった現物資産で
運用するという方法です。
何といっても手元に
実際に存在するものであるため
企業の倒産などの影響を
受けることがないという点。
金(ゴールド)はそももそも
ペーパーアセット、現物の形態に限らず
長期運用向けの商品ではあります。
これはカウンターリスクの
裏返しではあるのですが、
依存する要因が少ないからこそ
金は短期運用には向きません。
短期的な価格乱高下に一喜一憂せず
地道に買い増しを続けることが
金投資には本来向いているのです。
そんな金商品の中でも
現物資産は店頭取引や相場のシステム上、
ペーパーアセットよりも長期向け。
企業の信用に成り立つことなく
自分自身のコントロール下に置けて
自由に売買できるからです。
いざという時に頼りになる
物理的な実体を持つことの強さは
究極のリスクヘッジとして
役立つ商品ではないでしょうか。
本日はここまで。
ゴールド皇子こと中岡英也でした。
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May the Gold be with you.
【本日(7/9)の貴金属価格(9:30価格)】
ゴールド:23,600円/g(-284)
プラチナ:9,330円/g(-264)
※田中貴金属公表の税込小売価格
※2025.7.1より14:00にも価格が公表されます(平日のみ)
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