3601 Gold
先日、とあるお客様が
数枚のメイプルリーフ金貨を
査定のためにご来店。
カウンター越しに拝見すると、
そのうちの1枚の表面に、こすれたような
目立つ傷が入っていました。
その話をしたところお客様から
”実は別の買取店に持っていったのですが、
この傷を理由に査定額が大幅に
下げられてしまったんです”とのこと。
電話で確認した上でお店へ行き
いざ検品してもらったところ
”傷があるから結構下がります”
と言われたということでした。
ということですぐさま重量と
純度を確認し、検品し、金相場に
基づいて査定しました。
もちろん、傷による減額は
一切なしの満額だったのでその旨を
提示したところ、お客様は驚きの様子。
他店との差が大きかったのか
”えっ、本当にこの金額ですか?”と
大変安堵されたご様子でした。
当店にとってはごく当たり前の
査定をしたまでですが、お客様の
ホッとした顔を見て、業界の現状に
対して少し複雑な思いを抱きました。
昨今、歴史的なインフレや円安を
背景に金価格が高騰し、長年タンスに
眠っていた金貨やジュエリーを
売却しようとする方は急増。
それに伴い、異業種からの
買取事業への参入も相次いでいます。
しかし、そこには金そのものの価値を
評価するのではなく、単なる中古品として
買い叩こうとするケースが少なくない…
という実態が浮き彫りになっています。
金という資産は、株や暗号資産などと異なり、
その物質自体に普遍的な価値が宿っています。
表面に傷がついていようが、
形が歪んでいようが、金は金です。
希少性や嗜好性などの付加価値が
付く商品も当然ながら存在します。
ただ、本来は見た目の美しさに
左右されることなく、含有される純度と
重量という揺るぎない事実だけで
評価されるべき実物資産です。
こうした経験は店頭取引で
何度もあることです。
ただ、改めて金投資における
出口戦略(どこでどう売るか)の重要性と
買取店によって全く異なる査定基準が
存在するという、現在の買取業界が抱える
一種の歪みを如実に表した接客でしたね。
価格が安定している方が…
今回のメイプルリーフ金貨、
買い取るお店にはよりますが
傷がついても問題ないケースでした。
ただ、実は金貨の種類によっては、
傷によって大きく価値を落とすものも
当然まがら存在します。
傷で査定が下がる金貨というのは、
大抵の場合、業者が買い取った後に
「溶かして精錬・リサイクルする」のでなく、
「中古商品として店頭で再販する」ことを
前提としているケースに多いです。
街のリサイクルショップなどで
減額されるのはこうしたケースを
想定したお店があるため。
また、アンティークコインや
特別な記念金貨といった収集型金貨は、
素材の価値以上に、デザインの美しさや
希少性といった付加価値もあります。
これらは趣味やコレクションの世界の
アイテムであるため、傷がつくことにより
付加価値が失われ査定も大きく下がるのです。
一方、私たちが資産防衛のために
取り扱っているメイプルリーフ金貨などの
地金型金貨ですが、デザインは入ってあれど
金という素材の塊に限りなく近い金貨。
貴金属店や地金商は、買い取った金を
精錬し直し、再び純度の高い金地金として
製品化するルートを持っています。
そのため、状態に限らず
純度と重量さえ確かであれば、
その日の相場通りに買い取ることが
できるということです。
ただし、地金商のルートにも
ちょっとした落とし穴はあります。
状態を問わず素材価値で買い取るけど、
もし販売枚数が希少な記念金貨であっても
その付加価値は一切考慮されず、単なる
金の重さとして査定されてしまう点。
コレクションアイテムとしての
価値を加味してもらうには、それに特化した
専門のコイン商に持ち込んだ方が
有利となることもあるのです。
お手持ちの金貨がどちらの性質を持ち、
どのような出口が向いているのか。
その見極めをすることこそが、
金貨と言う現物資産を安全に
運用する第一歩でもあります。
だからこそ無難な金貨の運用は
下手に付加価値の付いてない地金型金貨に
分があるということでもあるのです。
本日はここまで。
ゴールド皇子こと中岡英也でした。
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May the Gold be with you.
【本日(7/15)の貴金属価格(9:30価格)】
ゴールド:23,464円/g(+366)
プラチナ:9,588円/g(+284)
※田中貴金属公表の税込小売価格
※2025.7.1より14:00にも価格が公表されます(平日のみ)
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