4月~6月で動きのない金相場の裏で変わったことは・・・

投稿日:

3642 Gold

 

WGC(ワールド・ゴールド・カウンシル)が
発表した四半期レポート(2026年4〜6月期)を
先日じっくり眺めていました。

相場としてはあまり大きな動きは
無かったのですが、実際に裏で何が
起こっていたか知りたかったんです。

 

ということでチェックしましたが
この第2四半期においてですが、
世界の中央銀行による金購入量は、
前年同期から大幅増加。

四半期ベースの統計としては
過去一クラスでの強い買い越し。

この期間、世界全体の金需要は
ほぼ横ばいだったのですが金需要の
柱であった宝飾品需要が落ち込む一方、
見事に埋め合わせたのが、この
中央銀行による買いと投資需要。

 

買い手の中心となったのは
ポーランド、ウズベキスタン、
中国といった新興国や非欧米諸国の
中央銀行です。

ポーランド中銀などは以前から
大規模な金購入計画を公言しており、
外貨準備の多様化を戦略的に進めてます。

 

一方で、売り手に回ったのは
ロシアやトルコなど一部の国。

この4〜6月と言えば歴史的な
高値更新を続けてきた金価格が
調整局面(値下がりや足踏み)に
あった期間だったこと。

価格が下落し、個人投資家が
不安を感じて買いを手控える最中、
あるいは利益確定の売りに動く最中、
国という巨大な主体は静かに、
そして貪欲に金を買い集めていたのです。

 

ECB(欧州中央銀行)の報告によると
2025年末の時点で世界の外貨準備に
占める金の比率が27%に達し、
米国債を超えたとのこと。

長らく準備資産の絶対的な
王様であった米国債。

かつてはドルを基軸とする米国債が
最も安全な資産とされてきましたが、
同国の財政赤字の拡大や分断を背景に
無国籍通貨としての金への回帰が
進んでいる状況が垣間見えたワケです。

 

金買いの主役は…

今回のWGCのレポートは
金の需給の主役が完全に変わったことを
意味したそんな総括かと思いました。

かつての金市場というのは、
インドや中国などの実需の宝飾需要と
値上がり益を狙う個人の投資需要
価格の決定権を握っていました。

しかし、徐々に公的機関の需要が
高まっていき、現時点において金価格を
強固に下支えしているのは、利回りを求めず、
純粋に信用リスクのない資産として持つ
という明確な意志を持った中央銀行。

彼ら中央銀行は、発行体の信用低下で
価値が目減りする可能性のある紙幣や
国債と異なり、誰の負債でもない究極の
実物資産として金を保有しています

国家の資産を防衛するという
長期的かつ重要な目的があるため、
目先の価格の上下に一喜一憂しません

だからこそ、個人が恐怖を感じるような
下落局面であっても、パニックにならず
淡々と計画的に買い続けることができます。

しかし、私たち一般投資家が
中央銀行から真似るべきなのは、
その莫大な購入量ではありません。

本当に見習うべきは、彼らの
目的の置き方なのです。

多くの方は金を儲けるための
投機対象として見がちですが、
金における考え方というのは
信用に依存しない資産を一定量持つ。

そのため、投資するにおいて、
重要なのは株や国債など購入する
カテゴリを決める前に目的を
明確化しておくということ。

そして、それが明確化できたら
何をどれぐらいで持つかという
比率を決めておくということ。

インフレ対策重視なのか…
資産を増やしていく重視なのか…
これだけでも資産の運用比率も
大きく変わってくるものです。

目的がブレることさえなければ、
相場の調整・値下がり局面で不安になり
積立投資を止めてしまう…という、
もったいない失敗を防ぐことができます。

現在、金の需要の大きな柱である
宝飾需要が減退傾向にありますが、これは
金価格にとっては押し下げ要因です。

構造的な上昇トレンドの中にも、
こうした弱材料による価格の下落や
乱高下は当然起こり得るワケでして、
だからこそ、長期的な視点で見る姿勢が、
求められるのが金なのです。

 

 

 

本日はここまで。
ゴールド皇子こと中岡英也でした。
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May the Gold be with you. 

【本日(8/25)の貴金属価格(9:30価格)】
 ゴールド:26,525円/g(+107)
 プラチナ:10,776円/g(-158)
 ※田中貴金属公表の税込小売価格
 ※2025.7.1より14:00にも価格が公表されます(平日のみ)

 

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