3664 Gold
先日、自身が所属している
中小企業家同友会の役員としての仕事で、
日本銀行の広島支店へ足を運んできました。
目的は、私たちが定期的に実施している
所属団体内の景況アンケートの結果を
日銀へ直接報告するため。
当然、弊社の状況も含まれてますが、
回答いただいた企業は2000社以上であり
業種は製造、小売り、サービス業など
多岐にわたります。
今回報告したのは7月に実施した
アンケート結果だったのですが、
非常に考えさせられるもの。
結論から申し上げますと、
全体として非常に悪い景況感を
示す結果となっていたのです。
ニュースで記憶に新しいでしょうが
ちょうどその7月頃は、中東情勢の
急激な悪化に端を発した、
ナフサショックが騒がせていた時期。
ナフサはプラスチックなどの
基礎原料であり、あらゆる産業に
直結しています。
アンケート結果でも、特に
このナフサを原料や資材として
多用する建築関係の業界の景況感が
半年前の前回調査と比較して極めて
著しく悪化していました。
そして、その建築・資材業界の
落ち込みに引っ張られるようにして、
他の業種にも暗い影が落ちている…
そんな実態が浮かび上がったもの。
中東という遠い異国で起きた
地政学的なリスクが、巡り巡って
地元中小企業、そして家計の首を
確実に絞め始めている。
その厳しい現実を示すデータを
持参したこともあり、日銀の
ご担当者様との打ち合わせは、
終始重く、全体的に暗い雰囲気。
有事の波紋は、決して
テレビの中だけの話ではないのです。
経営者の方であれば
痛感していると思いますが。
ちなみに初めて日本銀行へ
行ってきたのですが、最初間違えて
正面から入ってしましました。
その際、警備員さんがいたのですが
”どちらの行員の方でしょうか?”
と尋ねられました。
よく考えたら、金融機関以外が
直接日本銀行へ行って、お金を
借りたり預けたりできませんからね。
同じ米国債の売却でも…
日銀訪問での重苦しい空気でしたが
足元の金融市場でも、相変わらず
激しい波が立っています。
このところ為替の動きが荒く、
急激な円高に振れる局面もありました。
日本の国内金価格は
ドル建ての国際価格×為替
で決まるので為替の乱高下の影響を
モロに受けるものではあります。
つい先日まで26,000円/g台を
つけていたかと思えば、急激な円高で
一気に23,000円/g台まで下落。
非常にボラティリティが
高い状態が続いています。
そんな不安定な市場環境の中、
とあるニュース(ツイート)があり、
日本政府が米国債を売却した、
というものでした。
戦後の長きにわたり、
日本は一貫してアメリカの国債を買い、
忠実に寄り添ってきた国です。
その日本が米国債の売却に動いたので
最初は大変驚きましたが、その目的を
調べて納得すると同時に、事態の深刻さに
背筋が寒くなりました。
日本が米国債を売った目的は、
どうやら為替介入のためのもの。
過度な円安によって輸入物価が高騰し、
自国経済が崩壊しかねない事態を防ぐべく、
手持ちの米国債を売って円を買い支え、
国を守らざるを得なかった。
自国通貨を守る目的があれど
”そこまで追い込まれているのか…”
というのが率直な感想。
ただ、そんな日本と同じように
米国債を大量に売却している国が
あります。
その国とは中国。
しかし、中国の目的は日本のそれとは
まったく異なる事情があります。
彼らは為替介入のためではなく、
アメリカドルからの脱却もあり、
金(ゴールド)を買うため…
という背景があるようです。
ドルからの脱却と金の購入、
ということで、資産固めに
回ったということ。
米国が莫大な財政赤字を抱える中、
ドルの信認は静かに、しかし確実に
低下しているということ。
中国をはじめとしたBRICSなど
新興国の中央銀行は、特定の国家の
信用に依存するドルを手放す傾向。
誰の負債でもない無国籍通貨である
金へと外貨準備をシフトしています。
国ですら、自国の経済を守るために
四苦八苦している時代です。
日本は円の価値を保つため米国債を売り、
中国はドルの信認低下を見越して
実物資産である金を買い漁っています。
今回ばかりは中国の動きのように
目先に一喜一憂するのでなく、国家の
信用リスクから離れた資産を一定量
手元に置くことを見習うべきかと。
そういえば、日銀を訪問した際、
担当者の方に半分冗談で聞いてみました。
”これだけ世界の中銀が金を買っているのに、
日本も金を買わないんですかね?”と。
すると少し困ったような苦笑いを浮かべ
「どうなんでしょうね(笑)……」
と言葉を濁されました。
本日はここまで。
ゴールド皇子こと中岡英也でした。
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May the Gold be with you.
【本日(9/16)の貴金属価格(9:30価格)】
ゴールド:23,681円/g(+85)
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※2025.7.1より14:00にも価格が公表されます(平日のみ)
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