ソビエト連邦独自で使われた１４金刻印５８３

2536 Gold

金色に鈍く輝くリングを
お買取りしたのですが
見慣れない純度刻印が…。

見る限り少し薄く見え
明らかに18金ではないもの。

X線の測定器を使うと
14金という結果でした。

とならば普通であれば
そのリングの内側にも
K14と刻印されるハズですが
そうではなかったのです。

ではどんな刻印が
施されていたかというと
583という数字でした。

そして、その横には
ソビエト連邦のような
鎌と槌のマーク。

583が純度だとしたら
14金に近い数字ではありますが
普段見慣れたものは585。

しかし、24分率の14金を
千分率に計算してみると
14/24*1000=583.333…

ということは583も一応
14金としての純度を満たす
結果となってしまうので、
X線で14金と測定されたのでした。

ちなみにこの583は確かに
旧ソ連時代に誕生したもの。

なぜ583という数字なのか
確証できる背景に関しては
今でも明らかになってません。

ただ、24分率というのは
カラット表示として使われる
金製品独自の世界指標。

ソ連では世界に合わせて
カラット表示を採用せず、
千分率を採用し続けてきたのが
しっくりくる背景ではあります。

中国に足金という純度があるように
その国独自の純度刻印があるのは
なかなか興味深いところです。

ちなみに足金に関しては
以前更新したこちらのブログを
ご覧くださいませ↓↓

ロシア産の金制限

昨年から始まっており未だ
収束していないロシアによる
ウクライナ侵攻。

それ以来、ロシアに対しては
様々な規制が掛かっておりますが
ゴールドに関しても対象。

LBMAからもロシアの地金商は
公認資格を剥奪されてしまい
一部の国は現在もロシア産のゴールドを
輸入しないよう制限しております。

ロシアはゴールドの産出国で
当時はそういった規制により
今後は金相場が高まるかも…
という考えのお客様が購入しに来店。

実質戦争ともいえる有事に
店頭でも金相場の将来に関して
たくさん質問をいただきました。

とはいえ、それによって
直接的に金価格が動くかというと
それほどの影響は無かったように…。

ロシアは侵攻を始めた昨年以降
少しずつですがゴールドを買い増し
自国防衛のために外貨資産を
蓄えている状況ではあります。

そして、それはロシアの
中央銀行だけでなく国内の
市民も同様の動き。

産出国でもありながら、
買い貯めている状況からすると
恐らくは国民かロシア側の国に
流れている状況なのでしょうが
市場までは影響しませんでした。

このウクライナ情勢ですが
もし今後金価格を上昇させるならば
プーチン大統領の動向次第でして
中でも核兵器の使用。

もしくはプーチン大統領が
失脚するなどが可能性にあります。

とはいえ今後どうなるかは
誰にも予想は難しいワケでして
現時点では静観することでしか
出来ない状況ではあります。

昨年から続いている
ロシア・ウクライナ情勢も
1年と半年が過ぎました。

停戦協定を推奨するのか
経済制裁を強化・停止するのか
議論は行われているのですが
それがどうあれどうなるかは
誰にも先を読むのはまだ困難です。

ちなみに刻印が583の金製品は
千分率にあるように14金として
お買い取りすることができます。

ソビエト連邦時代の物なので
滅多に見ないものではありますが
もしも手放す際はお任せください。

本日はここまで。
ゴールド皇子こと中岡英也でした。
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