買取店に持ち込まれたタングステン製のジュエリー

投稿日:

2775 Gold

 

先日とある買取業者の店長と
話す機会があったのですが
こんな話を聞きました。

”最近はジュエリーでも
タングステンが出回ってるので
気を付けてくださいね”…と。

 

タングステンというのは
ゴールドとほぼ同じ比重の金属。

色に関しては銀白色なので
ゴールドと全く違うのですが
メッキされたものとなると
なかなか見分けが難しい金属。

また、ゴールドに比べると
めちゃくちゃ硬い金属であるため
衝撃に弱い特徴もあります。

 

一時期はタングステンで
作られた偽物インゴットが
世間に出回ったこともあり
話題となったこともあります。

そんなタングステンを
使ったジュエリーが買取店へ
持ち込むケースが増えてる様子。

 

比重が近いということで
正確に純度を計測するなら
X線分析装置がないとほぼ
難しい話ではあります。

硬い性質であるため
ハンマーで叩けばゴールドは凹み
タングステンは割れてしまうので
見分けがつきます。

また、メッキ品なので
表面を削ったり、試金石で
こすることでも分かります。

 

とはいえ買取の段階で
そういった商品を傷つけるのは
あまり現実的ではありません。

商品の状態を維持しつつ
正確に真贋を見極めるには
X線分析装置を使うしか
ないってことです。

 

とはいえこの分析装置、
普通に買うと何百万円もする
かなり高額な機器。

大手チェーン店など
資本力があるならまだしも
そうでない場合は難しい話。

なので装置がないお店は
タングステンだと気付かずに
金製品と思って間違って
買い取ってしまうことが
最近は多いようです。

 

 

タングステン製のインゴット

今回のケースはジュエリーで
最悪の被害も数万円で済むので
まだこれはマシな方ではあります。
(それでも数万円は痛いですが…)

ただ、これって下手をすると
数万円で済まず何百万円もの金額に
繋がりかねない貴金属品があります。

 

それは金地金とも呼ばれる
いわばゴールドの塊である…

インゴット

このインゴットも以前
タングステンにメッキが施された
偽物が一時期出回った商品。

特にスイス銀行系インゴットで
このメッキ品が出回ったことがあり
買取業界でもざわついたことが
過去にある代物ではあります。

 

しかも500gや1000gといった
大振りなサイズであったので
金額的のもかなり太いもの。

それを相場価格で購入し、
いざ売るとなったときに偽物だと
たまったものではありません。

 

だからこそインゴットは
地金商と直接取引のあるお店で
購入することがベスト。

地金商が運営する直営店、
看板を掲げて販売する特約店。

製造元と直接繋がっている
お店での購入が一番信用できて
騙されることもないワケです。

 

もちろん仕入れて販売する側にも
お客様に提供する上で責任は発生します。

仕入れる段階で意図通りので
品質であるかを確認するのも
小売店に掛かってきます。

とはいえお金を出して買う以上は
その小売店を選ぶ側も慎重に決める
必要があるとは思います。

 

商品の判断が難しい以上は
どのお店で誰から買うか
これに注意するしかありません。

手数料など安易に集客しやすい
価格面でPRするお店もいいけど
大事なのはお店の歴史や取引先。

 

歴史が長いってことは
それだで実績やノウハウが豊富で
必要とされ続けてきたということ。

地金商との直接的な取引があると
それだけ会社としての信用も
備わってくるもの。

見るべきは商品よりも
提供する企業かもしれませんね。

 

 

 

本日はここまで。
ゴールド皇子こと中岡英也でした。
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【本日(4/12)の貴金属価格】
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