中国のVAT、影響を受ける金製品と受けない金製品

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3356 Gold

 

世界最大の金消費国である中国で、
貴金属市場を揺るがす税制改正が施行。

これまで長らく適用されてきた
金販売に対する増値税(VAT)の
優遇措置が今年の11月から撤廃。

今回の改正で主に影響を受けるのは、
上海黄金交易所や上海期貨交易所で
金(ゴールド)を購入してから販売する
小売業者や加工業者。

 

これまで認められていた増値税の
控除が適用されなくなるため、
実質的にコストが増えるということ。

このコストは金地金や延べ棒といった
投資用商品だけでなく、ネックレスや
リングなどの宝飾品にも適用。

それにより周大福や老鳳祥など
大手宝飾株はコスト増加への懸念から
株価が急落してしまうことに…。

 

税制への対応が追いつかないことで
中国の一部主要銀行は金に関する
サービスが一時停止する始末。

今回の税制改正は、投資用途と
非投資用途で管理が異なるのもあり
会計処理も複雑化。

原材料としてだけでなく、
そうしたコストも相まって、
価格の上昇は不可避な状況。

 

さすがに金好きな国と言え
中国の消費者の金購買行動に
影響を与える可能性も高いと
言われています。

ちなみに額面が入った
金貨は法定通貨扱いであるので
今回のVATの対象外とのこと。

中国の金貨と言えば
パンダ金貨が有名ですがこの金貨は
額面入りの法定通貨であるため、
他の金製品の影響を受けてない
…ということですね。

 

VATによる影響

今回の税制改正により今後
中国金市場には以下の影響があるかと
予想されております。

①宝飾品需要の鈍化
②投資家の動向変更

 

①に関しては宝飾品価格が
高くなることによって消費者の
購買意欲が減退するかもしれない
…そういったリスクです。

世界の金需要というのは
約50%が宝飾品で成り立ち、
その多くの割合を中国・インドが
賄っている状況です。

その片翼でもある中国で
宝飾品需要が鈍化するとなると
金価格の下落要因に繋がります。

 

そして、今回は宝飾品だけでなく、
投資用金地金にもコスト増が及ぶため、
これまで金に流れていた資金が、
税制上の優位性を持つ他の資産へ流出する
という可能性にも繋がります。

ただ、税制上優位な資産があれど、
金と同じ立ち位置の商品となると
存在しないので、そこまでの影響は
出ないかもしれませんが…。

ただ、投資家動向の観点からすると
金の購入減に繋がってしまう
可能性もゼロではありません。

 

冒頭でお伝えしたように
増税分だけでなく、関わる業者としては
投資用途と非投資用途の分類などの
複雑な会計処理が義務付けられます。

価格高騰とコスト増加によって、
中国国内の金価格は上昇する
そういった可能性は否めません。

あとは高くなったところで
その需要がどうなるか…

 

金が大好きな中国なので
そこまで影響しない気もしますが
VATが定着するまではしばらくは
買い控えもあるかもしれません。

あとは他の国が追従して
同じような税制改正をしなければ
いいんですけどね。

 

 

 

本日はここまで。
ゴールド皇子こと中岡英也でした。
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May the Gold be with you. 

【本日(11/14)の貴金属価格(9:30価格)】
 ゴールド:22,976円/g(-135)
 プラチナ:8,839円/g(-165)
 ※田中貴金属公表の税込小売価格
 ※2025.7.1より14:00にも価格が公表されます(平日のみ)

 

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