記念用の金貨は貨幣かどうかで扱いが変わる

2158 Gold

アフリカ南部にある
ジンバブエという国。

過去に35万5千%/年という
ハイパーインフレがあり
公式では最大のインフレ率。

そんなジンバブエにおいて
インフレ対策のために
金貨が導入されたようです。

このジンバブエはもはや
インフレの代名詞となるほど
切っても切れない関係。

かつてはアフリカでも
生活水準が高かったジンバブエも
大統領による政策がことごとく
失敗したことが背景にあります。

自国より親交国を優先し、
経済だけでなく医療などが
悪化の一途を辿りました。

そこに医療供給の破綻で
コレラが国内に充満したことで
多くの死者を出し更なる経済悪化。

更には白人への弾圧対策で
土地を強制収用した結果、
農業の崩壊を招く結果。

更に更に商品価格を
強制的に半額にする法律で
倒産企業が多発してしまい
経済混乱、インフレ悪化。

と、無茶苦茶な政策が
ことごとく自国の破滅を招き
インフレに歯止めが効かない
なんて状況になったのです。

そういったインフレの
背景で金貨が導入されたのですが
これもどうなのかなぁ…という意見。

ジンバブエといえば
金を産出できる国でもあり
自国で取れた金を使って
金貨を製造販売するというもの。

ただ、この作った金貨も
じゃあ誰か買えるのか？
っていうことですよ。

今でこそそんな何万％という
インフレ率ではなく現実的な
数字に戻ってはきている状況。

しかし、それでも高価な
金貨を購入できる人がそんなに
多いとは思えませんからね。

記念金貨の目的…

こういった金貨は
日本でも発行されております。

よく見る金貨というと
天皇陛下即位記念、オリンピック、
サッカーやラグビーのワールドカップ
といったところでしょうか。

ただ、これ気を付けないと
いけないことがあるんです。

なぜなら記念用の金貨には

貨幣用

で製造されるものがあるため。

この貨幣用金貨というのは
造幣局が発行しているのですが
そのタイミングについて財務省の
HPではこのように公言されています。

【記念貨幣の発行タイミング】
記念貨幣は、「通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律」第５条第２項により、内閣の閣議決定を経て、国家的記念事業として発行されています。このため、一般的には、国民がこぞってお祝いするような事柄（皇室の御慶事、国家的事業の完成等）や国際的な行事（オリンピック、万国博覧会等）などが挙げられます。

これを見ると記念目的とありますが
重要なのはこの財務省が発行するものは
”貨幣”であるということ。

そのため、素材や販売価格とは
全く違った何円かという額面が
刻印されています。

なので貨幣用かそうでないかは
額面の有無で見分けることが可能。

たとえば天皇陛下即位記念貨幣だと
10万円と刻印されたのがありますが
これは造幣局が発行したもの。

こういった貨幣の場合には
貨幣損傷等取締法の対象であるため、
買取後に溶かす…といったように
傷付けてしまう行為がNG。

お店次第では買い取ってもらえず
転売されるような他の買取店や
両替という形で換金できる銀行に
促されるということになります。

ただ、この貨幣損傷等取締法は
海外の貨幣には該当しないので
他国の記念貨幣は金製品の買取店なら
ほぼどこでも大丈夫です。
（他国の額面なので銀行では換金できません）

このように記念目的で
金貨を発行されることは多々あれど
ジンバブエのようにインフレ目的での
発行というのは恐らく初。

これで本当にインフレが
解消されるのか見物ではあります。

本日はここまで。
ゴールド皇子こと中岡英也でした。
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