現物金地金の売買がオンライン取引になったら…

1597 Gold

本当であれば先週は
東京に出張予定でした。

なぜなら国際宝飾展という
ジュエリー業界の展示会が
東京ビッグサイトにて
開催されたため。

日本国内、海外からも
ジュエリーの卸業者や
メーカーが一斉に集まる
何十年と続いたイベント。

新しい仕入れ先を見つけたり
業界に関するセミナーだったり
最新情報を入手できるので
定期的に行っていました。

当初は密に注意しつつ
出張予定だったのですが
緊急事態宣言が発令されたので
急遽中止にしたのです。

ちなみに昨年も年始に
香港、秋には神戸とあったけど
どちらも出張は中止に…。

海外から来る出展社がいるし
会場への道中も不安なので
念押しで控えておきました。

当初は中止するかもとは
脳裏をよぎったのですが
主催者側の判断は開催。

その判断には驚きましたが
展示する企業など色々と
背景を考慮した上での
判断だと思ってます（たぶん）。

やるかやらないか
出展するか出展しないか
行くか行かないかは
それぞれの判断ってことです。

弊社との取引先も何社か
イベントに展示するとのことで
話を伺ったけど出展料するのに
何百万というコスト。

ディスプレイなどの
機材準備や運搬、商品制作、
人員コストなど結構な金額が
掛かってしまうようです。

ただ、中止になると
そのコストの何割かも無駄な
出費となってしまいます。

それにコロナ禍である中、
小売店への仕入れ量も減っており
ある程度の人数が集まって売上を
作ることができる企画が無くなると
困る会社もあるようでした。

一応、オンラインでの
商談サービスもあるようですが
有形商品だけあって、
画面越しではなかなか困難。

宝石など細かなものは
ルーペでチェックするので
なかなか技術的に困難な
商材もあったりします。

どの業界もではありますが
どのようにしてこういった
危機を乗り越えていくのかを
考え抜いていく必要を
更に感じた次第です。

色んな業種がオンライン化し、
便利な世の中になりつつあります。

在宅、テレワークなどで
外出する機会も減っていき
店舗での業態も今後は徐々に
減っていくことと思います。

とはいえど、
金取引に関しては
今のままでいいんだよ！
…なんて声をお客様から
いただくことがありました。

全部がオンライン化したら
取引情報が全て電子化されるし
履歴も全て残ってしまう。

税金は厳しくなる一方だから、
もし電子化されると今まで
節税できたことも今後は
出来なくなる可能性がある。

オンライン化されると
楽にはなるけど金のウマみが
なくなるかな～

…とのことでした。

インターネット取引だと
クレジット決済であったり、
銀行振込での対応を
余儀なくされます。

クレジットカードは
本人確認書類の提示が必須で
銀行口座も今では開設にあたり
マイナンバーも必要となります。

確かにそうなると
都合の悪いって人も
出てくるかもしれませんね。

ただ、これはこれで
ネット取引の場合には
犯罪収益移転防止法への順守が
難しくなることもあります。

この犯罪収益移転防止法は
反社会的勢力等への資金流出や
マネーロンダリング防止が
目的で決まった法律です。

クレジットカードや
銀行振込など決済に関しては
誰がやったのかは分かりますが
実際に取り引きする人が
本当かどうかは分かりません。

なりすましに関しては
インターネットで販売する以上、
顔が見えなかった場合には
防ぐことができませんからね。

ということはテレビ電話で
お客様の顔を映し、電子上で
対面接客しながらの取引でしか
方法はないかもしれません。

便利さを取るのか
法律を守っていくのか
どちらかを選択しないと
現物での金取引の先行きは
決まりそうにないでしょうね。

本日はここまで。
ゴールド王子こと中岡英也でした。
（名前クリックでプロフィール表示）
May the Gold be with you. 

【本日(1/18)の貴金属価格】
　ゴールド：6,734円/g（-67）
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