金にもある金利？！リースレートについて

2054 Gold

お店に1本の電話があり
こんな質問をされました。

おたくで購入した金を
そのまま保管してもらって
金利分を支払ってもらう
…というサービスされてますか？

という内容だったのですが
いわゆるこういうサービスは
リースレートと呼ばれてます。

このリースレートは
普段あまり聞かない言葉。

とはいえ英語を直訳するように
リース（貸借）のレートですが
今回のお電話のケースだと
金（ゴールド）の金利ということ。

以前のブログでも触りですが
ちょっとだけ書きました。

このリースレートは主に
貴金属ディーラーであったり
鉱山会社が行っているものの
個人投資家の間ではほとんど
需要の無いサービス。

もちろんこういった
需要の低さには理由があります。

リースレートというのは
現物の金を貸し出した際の金利で
この金利は相対取引で決まります。

需要と供給ってことですが
借りたい側と貸したい側がおり、
リースレートが高いほど
借りたい側が多くなる傾向です。

金の話ではありますが
お金と同じ理屈であって
金利が高ければそれだけ
借りたい人が多いということ。

なかなか素人では
知らないリースレート。

インターネットでも
詳しく記載されたサイトがなく
今回の質問を受けたときは
ビックリしましたね。

これも金価格の高値で
リースレートがいいよ！
と誰かから聞いたせいなのかな
…とも感じた次第です。

リースレートは…

金におけるリースですが
冒頭でもお伝えしたように
中央銀行など金融機関が貸し手で
借り手は鉱山会社やブリオンバンク。
（貴金属部署を持つ金融機関）

借り手が金を借りて売って
資金を調達するワケです。

ここでなぜ金を採る鉱山会社が
借り手なのかという疑問が
湧いてくるかと思います。

これは単純に鉱山会社や
ブリオンバンクは貴金属を
保有してるから何かあっても
取り返しやすいから…ということ。

で、そんなリースレートも
わざわざ貸し借りしなくとも
直接交換する方がリスクも少なくて
済むものではあります。

金を貸すってことは
それなりの量にもなるワケで
金額的にも保管するにしても
コストとリスクが掛かります。

もちろん鉱山会社は先ほどのように
自社で金を生産できる場合なら
リースがメリットのケースもあれど、
かなり限定的ではあります。

金は市場動向で価値は
変わりますが持つだけで
金利を生まない商品です。

ただ、世界的に不安定な
情勢が続いてきた昨今において
金融機関は金を保有する傾向が
強まってきました。

そのため、貸す方が増えたことで
リースレートも低くなってしまい、
金の価格が高いの割には金の金利が
マイナスとなる状態もありました。

個人でリースレートを
滅多に耳にしないのはこういった
事情の成果もしれませんね。

この金のリースレートですが
どれほど金利が付くかというと
以下の通り計算式があります。

イメージとしては期間を決め
ドルで借りて金のレートを
差し引くためにこうなります。

【リースレート計算式】
リースレート＝ドル資金調達コスト（LIBOR）－ゴールド フォワードレート（GOFO）
※LIBOR：London InterBank Offered Rate
※GOFO：Gold Foward Late

LIBORはロンドン市場において
⾦融取引における銀⾏間取引⾦利で
GOFOは金（ゴールド）を担保に貸し
ドルを借りる時の金利。

あまり見慣れないものですが
質問があったので掲載しておきます。

本日はここまで。
ゴールド皇子こと中岡英也でした。
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