金価格の底を支えている工業用需要の動き

2118 Gold

数年後の事業計画を
作成するために業界のことを
1日掛けて色々と調べてみました。

普段はあまりこういった
深く踏み込んだ調べ物を
しないこともあって
調査だけとはいえ大変な作業。

特に業界に関係する話は
卸業者やメーカーなどといった
関係者に聞いて終わるので。

と、調べてみると
出るわ出るわの知らない情報。

そんな将来の業界の動向で
とある書類が電子化される
…という情報がありました。

それは宝石について
色や透明度、カットの善し悪しなど
グレードを証明する鑑定書。

中でもGIAという
世界最大規模で活動している
非営利宝石学研究組織。

そのGIAが発行する
鑑定書は全てデジタル化するぞ！
ということだったのです。

鑑定書というのは
鑑定機関が発行する証明書で
GIA以外にも多々あります。

ただ、今回はその中でも
宝石業界において世界大手の
機関がデジタル化に踏み切った
ということでメディアに
拾われたワケです。

これから3年後の2025年は
「2025年の崖」という経済産業省が
日本の近い将来に対する警鐘として
DXレポートで謳っている言葉。

日本企業がDXを推進しなければ、
2025年以降の5年間で最大
年間12兆円の経済損失が生じる
…という調査結果もあります。

ここ最近、DXと言われてるのは
こういった政府が発表している
警鐘に促されたのも背景にあります。

宝飾業界というのは
ネット販売然りライブ配信に然り
オンライン化はかなり後発組。

他業種でのアタリマエも
まだまだ実現できなかったりするので
ひょっとしたら鑑定書のデジタル化も
”今さら感”と思う人もいるでしょうね。

安定している工業需要

色んな事業がデジタル化している
今日この頃ですがこうなってくると
電子機器が必要となってくるもの。

動画配信するってなると
カメラもビデオカメラも必要だし
デジタル媒体を見る場合には
テレビ、スマホ、タブレットなど
アナログ方法では不可能ですから…。

なんてこともあって、
IT産業が進むに連れ電子機器が
ますます必要されてきています。

この電子機器も最近は
半導体不足によって製品供給が
遅れているといった影響も…。

そんな状況なこともあり
お客様からはこんな話を
先日いただきました。

このまま工業需要が高まると
金価格にも影響しそうですね…と。

工業需要と金価格の関係について
先日のブログでもお伝えしました↓↓

この記事でもお伝えした内容を
もう少し踏み込んでみますが
この工業用は大きな変動がない
需要でもあります。

こちらのグラフを見ていただくと
分かるかと思いますが宝飾品や投資、
公的部門はある程度のムラがあります。

しかし、工業用（赤色の部分）は
他の需要より変動が少ない部門。
（そもそもの需要量が少ないのですが…）

※METALS FOCUS GOLD FOCUS 2021より筆者が作成

宝飾品は嗜好品なので
景気や経済からの影響を受け
需要の浮き沈みがあります。

現物投資や公的部門は
景気だけでなく価格の影響も
受けやすい傾向にあります。

それに対して工業用は
必要とされる電子機器に使われる
景気や経済、価格の影響も少なく
ほぼ横ばいとなっている状況。

ここ最近は色んな電子機器が
生活に必要なものとなってます。

エアコンなんて僕が小さい頃は
学校になかったけど今やマストだし
パソコンもほとんどの家族に1台あります。

これまでは冷蔵庫や電子レンジなど
食生活に必要な電子機器のみだったけど
それ以外の仕事やプライベートで
必要となった電子機器が増えてます。

どんどん高くなっている
iPhoneも相変わらず需要が高く
一定の購入者がおります。

この工業用に関して言うと
簡単に需要が落ちることってのは
よっぽどなさそうですね。

本日はここまで。
ゴールド皇子こと中岡英也でした。
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