１円円安になると円建て金相場はどれぐらい変わるのか？

2805 Gold

円安と円高の繰り返しにより
1週間で8円前後も動いた
GW中のドル円為替相場。

為替介入が連休中に
行われたのは市場の混乱を
避けるためなのだろうが
伝家の宝刀が効果を発揮。

しかし、一時的な円高も
徐々に戻りつつあり円安傾向。

恐らくはまた徐々に
160円台へと戻るのは
時間の問題でありそうです。

為替介入と言っても
それにつぎ込む資金も
無限ではありません。

一時的な応急処置でなく
抜本的にどうにかして欲しいが
それも今の日本政府には
頼ることができない状況。

今の与党にとっては
それよりも自身の保守の方が
大事なようにも見えてしまいます。

そんな激しい為替の動きを
見せたこともあって円建て金相場も
値動きが大きい連休明け。

1日で200円前後動くことも
何回かあったので、もはや
安定資産と言う言葉は
使えない気もします。

この為替は投資家にとって
重要な情報ですが、ゴールドを
売買する方に関わるもの。

というのもゴールドは
海外から輸入する商品であるため
円安となってしまうと基本的に
値段が上がってしまいます。

これは大元の価格となる
ドル建て相場が変わらないのが
前提ではあるのですが為替は
大きく影響する数値です。

投資経験がない場合でも
海外旅行されることがあれば
この為替は大きく関わります。

なんせ海外へ行ったら
その渡航先での現地での通貨に
変えないと何も買えません。

なのでGWが終わって
旅行客をリポートする番組が
何件かありましたが誰もが
”海外は物価が高い”との感想。

ただでさえインフレにより
物価が高騰しているのに
円安により海外では不利な円。

日本のインフレは海外に比べ
まだ大人しい方なのでなおさら
海外の物価に驚く人も少なくは
ないかと思います。

なんせラーメン1杯で
3000円ほどする国だった
あるのですから…。

ドル建てより為替の方が…

先日お客様よりドル建てと為替は
どちらが影響を受けやすいのか？
とご質問いただきました。

日本国内の円建て相場は
以下の公式で成り立ちます。

ドル建て相場×ドル円為替
　÷31.1035+手数料

厳密にはここに消費税が
掛かってくるのですけれども
この計算式の元で決まります。

31.1035は重量換算で
手数料も業者で違いはあれど
大きく変わらないので、
ほぼ固定な情報ではあります。

なので、つまるところは
ドル建て相場と為替によって
決まるということです。

で、どちらの影響が
受けやすいかってことですが
2024年5月7日の田中貴金属価格で
実際に計算してみます。

上記の金額を使って
ドル建てだけが動いた場合と
為替だけが動いた場合で計算。

＜ドル建てが10ドル/oz上昇＞
2,331ドル/oz×154.15円÷31.1035+95＝11,648円/g
＜為替が1円円安＞
2,321ドル/oz×155.15円÷31.1035+95＝11,673円/g

10ドルドル建てが上昇するより
為替が1円円安となった時の方が
円建て相場は高くなりました。

ちなみにこの計算をすると
ドル建て15ドル/oz上昇したときと
為替が1円円安したときがほぼ
同じ上昇具合ではありました。

＜ドル建てが15ドル/oz上昇＞
2,336ドル/oz×154.15円÷31.1035+95＝11,672円/g

ドル建てと為替となると
その変動額が全然異なるので一概に
どちらの影響を受けやすいか
ってなると難しいところではあります。

ただ、先ほどの計算のように
ドル円為替が1円動くのと
ドル建て金相場が15ドル/oz動くのが
ほぼ同じかな…といった感じです。

1円と1ドル動くといったように
変動幅でしたら比較はできますが
そうでないと簡単に比べれないのが
現状ってことですね。

本日はここまで。
ゴールド皇子こと中岡英也でした。
（名前クリックでプロフィール表示）
May the Gold be with you. 

【本日(5/12)の貴金属価格】
　ゴールド：13,068円/g（+0）
　プラチナ：5,562円/g（+0）
　※田中貴金属公表の税込小売価格

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