純金製品はデリケートだからこそ信頼が重要

1578 Gold

以前、弊社で購入いただいた
純金製の甲丸平打ちリング。

めちゃくちゃ痩せちゃって
指からスポッと抜けちゃう！
…というお客様から
サイズ直しを預かりました。

半年ぶりに戻ってきた
純金製のリング。

純金製は私生活を普通に
過ごしても指輪に負荷が
掛かると変形しやすいのですが、
預かったときは大丈夫でした。

ちなみにジュエリーを
製作する際には大きく
2種類の製法があります。

それは型に流し込んで
作る鋳造（ちゅうぞう）製法と
叩いて叩いて作り上げる
鍛造（たんぞう）製法。

純金はただでさえ柔らかく
作るときに鍛造製法でないと
本当にグニャっといきがち。

半年間身に付けていた
指輪が変形してなかったのは
鍛造製法で作った賜物。

と、そんな鍛造で作った
純金製のリングですが
作ったジュエリーメーカーに
サイズ直し依頼するも拒否。

”申し訳ありません。
純金リングのサイズ直し、
やったことないんです。”
…とのこと。

結局のところウチの
お抱え職人にサイズ直しを
対応してもらうことに。

作ることはできるのに
直すことができんって…
全く思いもしなかった返答に
ビックリしました。

サイズ直しは一度
指輪を切断してから
溶接する作業。

素材自体は柔らかいけど
製法により硬く仕上がっている
何とも言えない矛盾にリスクを
感じたのかもしれませんね。

加工に技術を要する地金

なかなか出回ってない
純金製のジュエリーは
ある程度の硬さが必要なので
加工が難しいことにありました。

では資産用として出回ってる
インゴットはどうなのでしょう？

延べ板と呼ばれるインゴットは
ジュエリーと異なって
身に付けることはないので
柔らかくても問題ありません。

そのため、”製造する”より
純金という純度厳守が重要で
金の抽出工程に技術を要します。

特に最近は金の供給が
鉱山の産出量だけではなく、
スクラップからもあるので
抽出は特にデリケート。

スクラップの場合には
ジュエリーだけではなく
スマホやパソコンなどの
電子機器に含まれる半導体から
金（ゴールド）を回収します。

不要な金属を特殊な酸で溶かし、
王水で溶かした金をろ過する
…この作業がメインとなり、
ひたすら不純物がなくなるまで
繰り返して抽出します。

言葉で伝えると簡単に
見えてしまうかもしれませんが
インゴットを製造する前の
金の抽出作業だけでも
手間が掛かるワケですよ。

そして、抽出した金から
高温で粒上になるまで溶かし、
更にそれを熱して鋳型に入れて
インゴットができあがります。

インゴットができるまでの
流れはこういう工程ですが、
それぞれで品質向上のため、
各社の技術力が問われます。

とはいえそんな技術力を
各社がアピールしたところで
消費者からすると分かりません。

そんなこともあって、
LBMA（ロンドン貴金属市場協会）に
所属して権威性を高めるだけでなく
世界的な信用を取っています。

ちなみにその中でも
田中貴金属はレフェリーという
公認審査会社として登録され
他社の品質を審査する側。

これは技術的に日本で
初めて取得した会社でもあり
世界でも手で数えるほどしか
存在しておりません。

現物資産として持たれる
金（ゴールド）はそのものに
価値があるのでこういった
製造・販売に関わる業者選びも
重要となってきます。

そのためにも
品質にはこだわって
お店を選定することを
オススメいたします。

本日はここまで。
ゴールド王子こと中岡英也でした。
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May the Gold be with you. 

【本日(12/30)の貴金属価格】
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