割れるセラミック、割れない金（ゴールド）

2373 Gold

先日、お客様から腕時計を
修理のために預かったのですが、
バンドが壊れた模様。

その腕時計はバンドの素材が
黒色のセラミックでして、
滑らかな肌触りのなんとも
付け心地の良い時計でした。

で、その修理内容というのは
割れてしまったコマの交換。

どうやらバンド調整で
コマを足したのですがその際に
衝撃を与えすぎてしまったようで
コマが割れてしまったのでした。

コマのスペアもないようでして
弊社へお持ちになったワケです。

セラミックの時計は
結構女性に人気な素材で
軽くて頑丈、錆びないし、
変色しないと長持ちする素材。

そのため、今回お預かりした
腕時計も長年愛用されたようでして
バンドは綺麗な状態でした。

ただ、裏蓋に関しては
ところどころネジが錆びてたので
バンド以外の部分も総括的に見て
恐らく10年以上は愛用されたものかな
…なんて感じた次第です。

結局のところ、割れたコマは
もう修復しようがないので
新たなコマに交換するのみ。

新たにコマを取り寄せて、
腕時計のと付け替えたところで
修理も終わりました。

セラミックは確かに頑丈で
ダイヤモンドに誇る硬さを
持っている素材ではあります。

ただ、その反面デメリットとして
これもダイヤモンドと同様に
衝撃に弱いというのがあります。

また急激な温度変化に弱いので
時計やジュエリーには使われますが
工業用の需要としては低い資源。

時計やジュエリーは
そんなに過酷な環境下で
使われることはありません。

なのでセラミックを使った
商品が流通しているワケですが
見た目では分からなくても内側は
経年劣化によるダメージが
響いてたのかもしれませんね。

ゴールドの時計需要

腕時計に使われる素材は
ステンレス、チタン、そして
今回のセラミックがありますが
他にゴールドやプラチナといった
貴金属の素材もあります。

先程、セラミックは衝撃に
弱い素材であるとお伝えしました。

ゴールドやプラチナなどの貴金属は
割れたりしないけど、他の素材に比べて
柔らかいので傷付きやすい点があります。

そのため、高いところから落ちた場合
セラミックでは割れる可能性があれど
貴金属ではそのリスクがありません。

そして、たとえ傷付いても
貴金属の場合は修理することも
不可能ではない素材です。

ステンレスやチタンは
傷付いてしまうと表面を削って
元の見た目に直すこともできますが
そうはいかないこともあります。

というのが、ステンレスは
他の金属と混ぜて使われるため
メーカーやモデル、加工法によって
同じステンレスでも若干硬度などが
変わってくることがあります。

特殊仕様のステンレスともなると
硬さが半端ないので傷つきにくいけど
もしも傷が入ると直すことが難しい
…なんてこともあり得るのです。

ちなみにセラミックも
一度割れてしまったらそれを
修復することはできません。

これは腕時計だけに限らず
差し歯などに使われているような
セラミックでも同様のこと。

硬いため、傷はつかないけど
衝撃に弱く割れる可能性があるので
日頃の扱いが重要ということです。

ということで貴金属の
腕時計は長年使うものとしては
メンテナンスしやすいので
人気な素材ではあります。

稀少性の高い素材であり、
なおかつ加工も難しいので
入手するとなると高いのですが
長く使えるコストパフォーマンスは
とても良い代物ということ。

そして、何と言っても貴金属は
ブランド・モデルの価値が落ちても
素材としての価値が備わってます。

これについてはジュエリーと
同じような感覚であるのですが
時計を身に付けながらも、
それが資産になるというもの。

身に付ける資産としてみると
ジュエリーも金の腕時計も
同じ括りではないでしょうか。

本日はここまで。
ゴールド皇子こと中岡英也でした。
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May the Gold be with you. 

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