べっ甲はワシントン条約、ゴールドはルールを守れば…

2759 Gold

先日70代のお客様から
不要となった金縁メガネを
お買い取りいたしました。

もう何十年も前のもので
デザインも古めのメガネ。

ゴールドもしっかりと
使われていたこともあって
思ってたより結構な金額での
買い取りとなりました。

最近の金縁フレームは
金価格が上がったことで
どちらかというと細身で
華奢なものが多いのです。

それでもまぁまぁな
お値段するものですが…。

ただ、お持ちになったのは
少し離れたとこから見ても
ボリュームのあるもの。

今でこそ掛け心地を
優先されてはいますが
昔はあまりそれよりも
重厚感がメインでした。

方向性が変わってしまったり
材料費の高騰もあったので今と昔で
デザインも異なるということ。

今回は売ったメガネの
お金を使ってべっ甲のメガネを
購入したいとのこと。

今は金価格が高いから
買うのもキツいけども
べっ甲ならまだ手が出るので
…ということでした。

ちなみにべっ甲ですが
タイマイというウミガメの
甲羅から作られた製品。

生き物から作られるために
象牙に近い存在であって
昔から今でも使われている
かなり高級な素材。

主に和装にあう装身具として
櫛や簪（かんざし）といった素材、
この度のメガネにも使われてます。

ワシントン条約以降は
輸入が規制されているので
規制前に入れたものでしか
賄うことができない素材。

そのため、時間が経つほど
高価な素材となるワケでして
どんどん値段が上がると同時に
商品数も減少している状況。

とはいえ、掛け心地や
肌なじみよく、独特な色味も
人気なのでそれなりに需要がある
素材でもあるのです。

輸入規制のあるゴールド

ワシントン条約というのは
絶滅の恐れがある希少な
野生動植物の国際的な取引を
規制する条約。

なぜ条約の名前に
ワシントンかという名前が
採用されたのかというと締結場所が
ワシントンであるため。

べっ甲はまさにその
ワシントン条約に該当するので
輸入が規制されております。

メガネやジュエリーは
当然ながら輸入は可能です。

しかし、その材料として
べっ甲が使われていた場合は
輸入ができないということです。

べっ甲以外に何か
該当するかというと象牙や
珊瑚などがあります。

ちなみにジュエリーに
使われるゴールドやプラチナは
どうかというと対象外。

ただ、ワシントン条約には
引っかからないものの輸入に関して
自由かというとそうではありません。

以下の商品を持ち込む場合には
税関への申告が必要です。
・重量1kg以上の地金（純度90%以上）
・価格が20万円以上を超える地金

ちなみにこれ地金と書いてますが
ゴールドだけでなくプラチナに関しても
地金であれば対象となります。

地金（じがね）というのは、
貯蔵しやすいように固めたもので
いわゆる金属の塊のこと。

密輸といえばゴールドが
目立ってはいるのですがプラチナも
先ほどの条件に該当した場合は
税関への申告が必要なのです。

最近は税関の取り締まりも厳しく、
これに該当しなくとも細かく
聞かれるケースがあるようです。

海外で購入した日本へ持ち込む
というのは面倒なだけです。

お土産や記念品等で地金を
購入することはあまりないでしょうが
もし買うとしても不安に感じたら
ひとまず税関に相談することです。

本日はここまで。
ゴールド皇子こと中岡英也でした。
（名前クリックでプロフィール表示）
May the Gold be with you. 

【本日(3/27)の貴金属価格】
　ゴールド：11,732円/g（+45）
　プラチナ：4,944円/g（+5）
　※田中貴金属公表の税込小売価格

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