本物と偽物の組み合わせもあり得ないとは限らない

投稿日:

2563 Gold

 

ペンダント枠付きの
インゴットを先日お買取り。

どこぞやのネットショップで
購入されたもののようでして
金価格高騰に伴いご売却。

購入時の保証書とセットで
お持ちになったのですけども
なかなか珍しい自信で脱着できる
枠付きのものでした。

 

早速お見積りのために
検品したのですがインゴットは
間違いなく本物でした。

刻印をチェックし、重量も確認、
純度に関しても機械で計測すると
間違いなくフォーナインのインゴット。

ただし、インゴットについてた
枠に関しては見た目は綺麗な
ゴールドの輝きではあったものの
金製品ではありませんでしたね。

 

では何の素材かというとちゃんと
購入時の保証書に記載があったので
そちらを見て確認。

念のために貴金属確認しましたが
保証書に記載されていたとおり
Brass枠となっていました。

ちなみにBrassというのは
真鍮の意味でして、確かに
X線に掛けると銅と亜鉛の
合金ではありましたね。

 

貴金属には必ず金属、
純度の刻印が入ります。

しかし、そうでない場合は
刻印がされることはなく
今回のBrass枠も当然ながら
刻印は入っていませんでした。

とはいえ保証書には
ちゃんと記載があったので
良心的なお店で買われたなぁ
…と感じた次第です。

 

ちなみに枠に関しては
真鍮ということで買取対象外。

お客様に持って帰りますか?
と確認したのですが、もう使わないから
…ということでこちらで破棄。

最近はこういったペンダントと
一体型をお持ちになる方も多く、
ジュエリーとしての役目を終え
換金するって方が増えてますね。

 

 

本物×本物とは限らない

こういったジュエリーなのですが
結構本物と本物の組み合わせで
構成される商品が多いので
この度のはちょっと意外でした。

どういうことかというと
インゴットは貴金属だったけど
枠に関してはメッキ品ということで
珍しい組み合わせだったのです。

 

ジュエリー業界ではあまり
こういうことってないんです。

というのもジュエリーには
こういった定義がありまして
稀少価値の高い素材で構成された
アクセサリーを指します。

天然宝石と貴金属を
加工した装身具

 

つまり宝石が人工であれば
定義上ジュエリーと言えないし
使っている金属が貴金属でなければ
ジュエリーには入りません。

このような定義があるので
地金が貴金属であれば宝石は
天然物である可能性が高く、
逆に宝石が人工でなければ
貴金属である可能性が高いのです。

なので今回のインゴット
ペンダントは純金とメッキと
ジュエリーには該当しない
組み合わせということ。

 

もちろん買い取る側としては
プロなので鑑定できますが
いち消費者の方からすれば
なかなかややこしいところ。

先ほどのジュエリーの定義を
知らなかったとしても一部が
本物であれば全て本物であると
思い過ごすこともあります。

 

今回は購入された際の
保証書にインゴットと枠の
説明が記載されていたので
良かったということ。

もしこれがなかったら
知見・知識のない方からすれば
枠も金製と思ったとしても
おかしくなかったと思います。

弊社もジュエリーを納品時に
純度素材の記載をした納品書や
保証書を渡しておりますが
改めてこういった資料は
重要だなぁと感じた次第です。

 

 

 

本日はここまで。
ゴールド皇子こと中岡英也でした。
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