金無垢の時計は普通の時計よりデリケート

2967 Gold

OMEGAの腕時計を
修理して欲しいとのことで
お預かりしました。

ここのところROLEX、
OMEGA、GaGaMIRANO、
Cartierあたりの時計修理を
よくお預かりいたします。

だいたいは正規店だと
高いからという理由なのですが
アンティークだから断れる
というのが最近多いのです。

この度、お預かりした
OMEGAの時計も2つありましたが
ひとつは普通のsea master。

ただ、もうひとつは
18金無垢のconstellation。

しかもケースだけではなく
バンドに関しても18金でして
時計のパーツ8割ほどが該当する
そういった代物でした。

このバンドまで18金の
constellationは私も初めて
目にしたアンティーク時計。

風防はサファイアガラスでなく
プラスチック製でして、独特な
艶のある局面がアンティーク感を
更にいい感じに出てました。

アンティークでさえ普通の
時計屋では修理を断るのですが
更に18金無垢だったので確かに
直営店では嫌がるもの。

アンティーク時計は既に
製造中止の廃番モデルなので
パーツの入手が困難なもの。

もし、修理中に壊してしまい
部品を調達できなかったとしたら
目も当てられません。

なので、修理を断るお店は
結構多かったりします。

そして、18金無垢の時計も
修理を断られるケースが多いもの。

なぜならば、柔らかくて
繊細な素材であるため、こちらも
もし傷つけるなんてことがあれば
返って高くついてしまうもの。

電池交換ですら断るお店が
多いので分解掃除や修理も
嫌がるお店が多いのです。

熱伝導率が高いがゆえに…

こういった金無垢時計は
結構普通の時計に比べると
使い方次第で壊れやすいもの。

これは金（ゴールド）という
資源の特質上致し方ないものでして
どうやって扱うかがポイント。

というのもゴールドは
熱伝導率が高いという特徴柄
実は時計のようなデリケートな
アイテムには本来向かないのです。

熱伝導率が高いゴールドは
気温に比例しやすいもの。

腕時計の内部は機械が
スムーズに動くように潤滑油が
付いているのですがこれが
使い方次第で悪さをします。

油なので温度が高ければ
液状を維持できるのですが
寒くなると塊になってしまう
そういう可能性があります。

時計は動かし続けていると
その油が固まりにくくなりますが
使わなかったりして動かない
時間が長いと固くなります。

そして、その塊が部品の間に
引っ掛かることで時計の動きに
影響を及ぼすことになります。

通常、腕時計は素材として
ステンレスやチタンが採用されてますが
これらの素材でも起きること。

ただ、ゴールドはステンレスや
チタンよりも熱伝導率が高いため、
そういった油の状態変化が
起こりやすいワケです。

まだゴールドがバンドしか
使われていないのであれば
その可能性は低くなりますが
ケースや内部パーツに使われると
そのリスクも高まるワケです。

特に最近の気候は
暑いか寒いかです。

そのため、時計が動かない、
遅れが気になるといった相談が
特に増えている傾向にあります。

金無垢時計をお持ちの方は
身に付ける時間を増やしたり
ワインディングマシンで保管するなり
とにかく時計が止まらないように
することが大事ではあります。

本日はここまで。
ゴールド皇子こと中岡英也でした。
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May the Gold be with you. 

【本日(10/21)の貴金属価格】
　ゴールド：14,430円/g（-19）
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