腕時計の風防は曇るとマズいがインゴットの曇りは？！

2632 Gold

腕時計の風防が曇ったので
直してくれませんか？
…という修理を受けました。

通常ならば裏蓋を外し、
リューズを抜けばいいのですが
なんと！今回預かったのは
それができない腕時計。

なぜならば裏蓋サイズが
風防（ガラス）より小さく
裏蓋を開けても簡単に
分解できないため。

この手の時計といえば
デンマーク生まれのSKAGENが
多いところではあります。

ただ、最近はコスパ良く
シンプルでオシャレなブランド
ダニウェルウェリントンにも
採用されている形状。

数年前から若者に人気で
電池交換もよく受ける時計。

このような裏蓋のサイズが
風防より小さいデザインの時計は
裏蓋を開けるだけではなく
エアーを使って風防を外さないと
分解が難しいワケです。

ということで店頭には
それ専用の工具が無かったため
お預かりして工房にて対応。

寒くなる冬というのは
実は時計が壊れやすい時期。

外は寒く、室内は温かい
そういった環境になるので
曇りやすくなるため。

時計の内部には僅かですが
油分や水分が含まれてるので
そうした気温差によって
風防が曇ることがあります。

曇りも放っておけば
通常では数時間で直るのですが
もし1日以上ずっと風防が
曇ったままだと要注意。

その場合はパッキンの劣化等
密封されてない可能性があるので
曇った水分が内部の機器に
悪影響を及ぼす可能性が
高くなってしまうのです。

ちなみにこの曇りですが
何気なく付けるだけでなく
服の袖内に入れ込むなど
体温の温かさである程度
回避することもできます。

一番アウトなのは
自動車の車内に置きっぱなし
これが一番壊れやすいのです。

インゴットでもある曇り

先日田中貴金属製の
インゴットを買い取ったのですが
査定の際にお客様からこんな質問を
いただきました。

”このインゴット、一部色味が
おかしい場所があるんですけど
特に問題はないですか？”

目視でチェックしてみると
確かに一部光沢がない場所があり
他の場所とは違った色味。

とはいえ重量や純度、刻印は
全く問題なく、その日の相場で
お買い取りさせていただきました。

実はこのご質問はお客様へ
インゴットを納品する際において
たまにいただく質問。

この現象はインゴットを
製造する工程で起こるもので
結果として品質に問題ありません。

インゴットは、ゴールドを
密封された容器内で溶解して、
それを冷却して固めます。

高温で溶かしたゴールドが
冷めて固まる際の温度差によって
曇りが発生する場合があるのです。

なのでインゴットと言っても
そういった曇りや窪みなどは
ひとつひとつ違うもの。

全くそういったのがない
インゴットもあれば今回みたいに
ちょこっと入ったのもあります。

ちなみに大きいサイズの
インゴットの裏面はほぼ全て
そのような曇りがあるけど、
こちらも当然問題ありません。

見た目の問題でいくと
小傷だらけだったり削られたような
形跡のインゴットがたまにあります。

そういった場合も実測の重量が
刻印情報を下回ることがない限り
査定には響く可能性は低いです。

見た目も重要ではありますが
重量に影響しない限りはそこまで
気にしなくてもいいということです。

本日はここまで。
ゴールド皇子こと中岡英也でした。
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May the Gold be with you. 

【本日(11/21)の貴金属価格】
　ゴールド：10,456円/g（-66）
　プラチナ：4,943円/g（+84）
　※田中貴金属公表の税込小売価格

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