3709 Gold
笹かまぼこメーカーが
相次ぐ倒産という記事を
新聞で目にしました。
宮城県塩釜市で事業を行う
「武田の笹かまぼこ」が昨年11月、
今年9月には同市の「カネコ橋沼商店」
そして亘理町の「馬上かまぼこ店」。
これら3つの企業は創業90年を
超える老舗ではあるのですが
自己破産を申請しました。
笹かまぼこの始まりは
明治時代の中頃で宮城の海では
ヒラメやタイがたくさん獲れたのに
遠くへ運ぶ手段がありませんでした。
そこで白身魚をすり身にして焼き
日持ちさせたのが始まりだといいます。
手のひらのような形から
ベロかまぼこと呼ばれたものが
伊達政宗の家紋「竹に雀」の笹に
似ているとして、昭和に入り
笹かまぼこと呼ばれるようになりました。
では、100年近く続いたお店が
なぜ今になって倒産したのか?
その一因となったのは
原料のスケトウダラのすり身が
高くなりすぎたからです。
今年8月の輸入価格は490円/kg、
10年前は200円台の後半でした。
そして、今冬からは、
アメリカ産すり身の日本向け価格が
さらに1ドル/kg上がるという話も
出ているとのこと。
ちなみにそのすり身が
高くなった理由のひとつが
カニカマでした。
日本が発祥のカニカマは
1972年、石川県七尾市のスギヨが
かにあしという名で売り出したのが
世界で最初でした。
1976年にはアメリカでも売り始め
ヘルシーフードとして人気が出ました。
今は欧米の日本食ブームもあり
すり身を欲しがる国が世界中に
増えている状況です。
日本で生まれたカニカマが
世界で愛された結果として、日本の
かまぼこ屋さんが原料を買えない。
笹の形のかまぼこを焼いたお店が
いわば親戚のような食べ物との
取り合いに負けたのです。
業界団体の日本かまぼこ協会は
「企業努力だけでは吸収できない
局面を迎えている」と声明。
かまぼこはタンパク質が多く
減量するときに何かとお世話に
なった食べ物ではあります。
企業努力では…とのことですが
何とか頑張って欲しいものです。
取り合いになってしまう可能性
現物資産で金(ゴールド)は
現在、世界の中央銀行がこぞって
取り合いになっています。
公的部門における金需要は
2022年から2024年まで3年続けて
1,000トンを超える金を買いました。
その一方で、2024年に世界で
指輪やネックレスになった金、
つまり宝飾品に関する需要は
前年より11%減りました。
値段が上がってしまったので
宝飾品をつくる側が手を出しにくく、
買う方の需要も減ったからです。
これまでは宝飾品需要が
金(ゴールド)のメインだったのが
国の買いに負けたということです。
では、なぜこの構図に
なったのでしょうか?
きっかけは2022年に起こった
ロシアによるウクライナ侵攻。
西側の国々はロシアが
外貨準備として持っていたお金の
およそ半分になる3,150億ドルに
制裁をかけて使えなくしました。
外貨準備というのは
国のいざというときのお金。
その多くはドルやユーロで
外国の中央銀行に預けてあります。
預けた先の国が使わせないと決めれば
自分のお金なのに使えなくなる、
そんな動きを世界中の中央銀行が
目の前で見たのでした。
その一方、自分の国の金庫に
置いた金(ゴールド)というのは
誰にも止められません。
金は払い戻しを約束してくれる
相手がいないからです。
金の国際調査機関である
ワールド・ゴールド・カウンシルが
今年6月に発表した調査。
これに回答した76の中央銀行のうち
約90%が金を持つ理由として
「危機のときの強さ」を挙げました。
そして、74%は、5年後には
世界の外貨準備に占めるドルの割合が
下がっていると答えています。

そうした使い道があるため
国は値段が上がっても買います。
欲しいのは値上がりではなく
誰にも止められない資産だから。
一方で指輪をつくる人や買う人は
値段が上がれば手を引きます。
値段が上がっても買う人と
上がると買えなくなる人。
このふたつの需要が起こったので
公的需要が宝飾品を追い越したのです。
とはいえ、公的部門の需要は
ずっと続く保証はありません。
ワールド・ゴールド・カウンシルも
今年の買いは2025年より減りそう
という見立てを出しています。
段が上がった、というだけなら
話はそこで終わります。
でも、なぜその需要が高まったのか?
という背景を押さえると同じニュースでも
グッと面白くなるものです。
さてさて、金価格は
大きく落ちてしまいました。
円建て金相場(田中貴金属工業価格)は
昨年11月ごろの水準に逆戻り。。
この価格に食いつくところも
出てくるのではと思います。
本日はここまで。
ゴールド皇子こと中岡英也でした。
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May the Gold be with you.
【本日(10/31)の貴金属価格(9:30価格)】
ゴールド:21,927円/g(-560)
プラチナ:8,333円/g(+16)
※田中貴金属公表の税込小売価格
※2025.7.1より14:00にも価格が公表されます(平日のみ)
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