地金が本物でも宝石が天然の物とは限らない

1477 Gold

亡くなった両親から受け継ぎ
使わなくなったというリングを
お買い取りしたときのお話です。

家を掃除していたら
ポロっと出てきたリング。

ダイヤモンドが付いており
Pt850の刻印も入ってた
ファッションリングを
お持ちになったお客様。

鑑定書はなかったのですが
ダイヤモンドがなかなか
ボリュームだったのもあり
これって本物かね？
…と聞かれました。

遠目で見てみると
キラキラ輝いている
そのダイヤモンド。

しかし、ルーペで
目視チェックしてみると
ダイヤモンドにしては
違和感を感じるものでした。

内包物が全然なくて
色見もほぼ真っ白だし
カットもどこか機械的。

そして、極めつけは
異様に強く感じた輝き。

人の顔で例えるならば、
何度も整形しまくって
欠点という欠点を無くした
綺麗すぎる顔みたいなもの。

あまりにもパーフェクトな
ダイヤモンドに見えたので
鑑別機に掛けてみたところ
違う宝石だったのです。

…で、調べてみると
ダイヤモンドではなくて
モアッサナイトでした。

モアッサナイトは
硬さや光の屈折率など
ダイヤモンドとほぼ同じ仕様の
宝石でありプロの専門家が見ても
間違えることがあるほど。

ダイヤモンドより価値は
劣ってしまうかもしれませんが
決して人工物ではなく
天然から生まれた宝石。

一部の宝石好きからは
人気がある宝石でもあり、
恐らく亡くなった持ち主は
知ってて買ったものかと…。

貴金属がメッキでなければ
ついている宝石がまさかの
偽物だなんて普通は思いません。

モアッサナイトは天然宝石なので
正確には偽物ではないけど
今回のように地金が本物でも
決して宝石が本物ではないことも
あったりするのです。

宝石を扱うジュエラーとして
改めて買い取りの時には
注意せねばと感じた次第です。

貴金属が本物であっても…

本物の金やプラチナが
使われている場合には宝石も
だいたいが天然のモノ。

逆にシルバーであったり
真鍮やメッキ品がジュエリーの
土台として使われる場合は
宝石は安価なものや人口物
というケースが多いのです。

先日もキュービックジルコニアという
人工石がついて指輪を買い取りのために
お客様がお持ちになりました。

このキュービックジルコニアは
”Qジルコニア”や”QZ”とも表示され
人の手によって作られた宝石。
（ただのジルコニアは天然の宝石です）

模擬ダイヤモンドと言われるほど
見た目や特徴が似た人口石で
その価値はほぼありません。

そんな宝石が付いてたのもあり
地金部分は金やプラチナでなく
シルバー素材のものでした。

まだこういったジュエリーが
流通することは全然構いません。

ただし、これらの商品で
注意して欲しいのが

刻印があるかどうか

という点です。

金やプラチナ、そして
天然の宝石が使われている
高価なジュエリーとなると
必ず情報の刻印があります。

貴金属の素材と
宝石の大きさですね↓↓

↑このような刻印があります（写真はプラチナ950）

そして、この刻印も
シルバーやQZのものにも
刻まれているものはありますが
たまにないものもあります。

まさにQZの指輪を
お持ちになったお客様のは
何も刻印がないものでした。

素材が金やプラチナなら
購入したときはほぼ間違いなく
高価な場合が多いかと思います。

買った本人ならば
その事実が分かるかもしれませんが
贈与や相続で受け継いだ場合は
伝票や鑑別書がない限り、
買った時の情報は分かりません。

もし、手放す場合には
貴金属もですが宝石の正しい情報も
知っておく必要があります。

鑑定書や鑑別書がなくて
このジュエリーって何の宝石？
…こういったお悩みがあれば
ぜひご相談ください。

地金売買だけでなく、
宝石も取り扱ってますので
どちらの強みがあるナカオカに
お任せくださいね。

本日はここまで。
ゴールド王子こと中岡英也でした。
（名前クリックでプロフィール表示）
May the Gold be with you.

【本日(9/20)の貴金属価格】
　ゴールド：7,266円/g（+0）
　プラチナ：3,537円/g（+0）
　※田中貴金属公表の税込小売価格
　※市場休業のため、土日は同一価格

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