インドでの輸入関税引き上げは密輸を促す潤滑油となる可能性

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3550 Gold

 

今月中旬、インド政府が突如として、
金(および銀)に対する輸入関税率を
過去最大級の引き上げ幅となる
15%へと一気に引き上げ。

なぜ、インド政府はこれほどの
強硬手段に出たのでしょうか?

その最大の理由は悪化している
外貨準備高の保護、そして歴史的な
安値水準にいる自国通貨(ルピー)の防衛。

緊迫化する中東情勢などの影響で、
世界的に原油価格が高止まり。

日本と同様、エネルギー資源の多くを
輸入に依存しているインドにとって、
燃料価格の上昇というのは莫大な
外貨の流出を意味します。

さらにインドは国民の金に対する
購買意欲が桁違いに高い風習。

毎年数百トンも
金を輸入している状況。

近年の歴史的な金価格の高騰も相まり、
インドの金輸入総額は過去最高レベルに
膨れ上がってしまいました。

原油と金、この2大輸入品の支払いで
大量の外貨が海外へ逃げていくことで、
インドの貿易赤字は急速に拡大、
経常収支もが限界に達したということ。

このままでは自国通貨ルピーが
売られ続け、経済がもたない…
とい危機感から、首相自らが異例の
呼びかけを行う事態に発展。

それでも止まらない外貨流出を
物理的に強制ストップさせるための
最終兵器として、関税に走ったのでした。

国民が金を買いづらくする
ショック療法に踏み切ったのですが
果たしてこれの効果はあるのか…。

金需要大国であるインドが
こうした政策を行ったことで
ニュースとしても話題となったのでした。

関税引き上げが招く密輸のリスク

 
しかし、政府による力技ともいえる
関税引き上げが、インドの金市場において
政府の思い通り需要を下げるのか?
と言えば、微妙なところです。

インドという国特有の文化を考えると
合法的な輸入の減少になるかもしれませんが
ブラックマーケット(密輸)の増加という
副作用を引き起こすリスクもあります。

インドの人々にとって、
金は単なる贅沢品やアクセサリーで
済むものではありません。

婚礼シーズンやディワリなどの
伝統的なお祭りにおいて、新婦を飾る
金の宝飾品は社会的なステータスとして
絶対に必要なものとされています。

過疎地区となる農村部にもなると
銀行口座を持たない人々も多く、
彼らにとって金のジュエリーは、
いざという時に家族を飢えから救う
最も信頼できる財産でもあります。

そして、それは何百年もの間
受け継がれてきたDNAレベルで
文化に深く根付いているもの。

政府が関税を上げたからといって、
”婚礼用の金を買うのはやめよう”
なんてなるハズはないのです。

 

正規のルートで輸入された金には、
今回の15%の関税に加えて消費税も
上乗せされて商品代に加担されます。

そうなると、インド国内の金価格は
国際相場から大きく跳ね上がります。

すると、中東や周辺国から
金を密輸してインド国内で売り捌けば、
利ざやが丸々儲かる計算になります。

 

この巨大な価格差は、
密輸組織にとってこれ以上ない
ビッグビジネスの到来でもあります。

過去にもインド政府が関税を引き上げた際、
税関の目をかいくぐって持ち込まれる
違法な金が急増し、グレーマーケットが
潤った歴史がありました。

 

今回のインドの政策によって
金市場の価格がどうなるかなんて
正直、分かりません。
(セオリー通りにいけば金相場は下がるかな)

ただ、間違いなく言えるのは
インドでは更に金の密輸が横行する!
といったことではないかと思います。

 

 

 

本日はここまで。
ゴールド皇子こと中岡英也でした。
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May the Gold be with you. 

【本日(5/25)の貴金属価格(9:30価格)】
 ゴールド:25,905円/g(+238)
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 ※田中貴金属公表の税込小売価格
 ※2025.7.1より14:00にも価格が公表されます(平日のみ)

 

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