3589 Gold
先日、時計の在庫を
整理していた時のこと。
ふと目に留まったのが、
ROLEXのGMTマスター
通称ペプシベゼルのモデル。
過去の管理台帳と現在の相場を
照らし合わせてみたところ、
当時の値付けがあまりにも
安く据え置かれたままだったため、
慌てて価格を差し替え。
ROLEXに詳しい方なら
ご存知かもしれませんが、この数年間の
ペプシ(赤青ベゼル)の高騰ぶりは
異常とも言える熱狂を帯びています。
なぜこれほどまでに価格が
跳ね上がっているの?
その理由は流通量の少なさと
製造技術の壁にあります。
GMTマスターの特徴である
セラクロム(セラミック)ベゼル。
赤と青という鮮やかな2色を
境界線の滲みや混色なく一体成型する
技術は極めて難易度が高く、製造時の
歩留まりが非常に悪いと言われています。
そのため、世界の需要に対して、
市場への供給量が追いついていない
そういった背景もあるようです。
また、毎年春の新作発表の時期が
近づくたびに、いよいよ生産終了では…
という噂が市場を駆け巡ります。
今買わなければ一生
手に入らなくなるかもしれない…
という枯渇感が、実需だけでなく
投機的な資金をも引き寄せ、
二次流通市場での実勢価格を押し上げ。
特に今年はペプシモデルが
カタログから削除され正式に
生産終了となってしまったので
なおさらな状況です。
時計の世界では、希少性、
流通量の低さがプレミアム価値へと
ダイレクトに繋がります。
手に入りにくいからこそ、
人はそこに特別な価値を見出し、
熱狂する市場が生まれます。
その身近な存在こそが
ROLEXなのです。
金の世界で重要な流動性
時計の世界は価格を押し上げる
流通量の低さですが、翻って
現物資産の金(ゴールド)の場合
どうでしょうか。
この希少性というのは、
特にインゴット(金地金)において
思わぬ負い目(リスク)になる
可能性があったりします。
現金の目減りに備えて
実物資産である金を保有する際、
最大の強みとなるのは
いつでも、適正な価格で換金できる…
という圧倒的な流動性があります。
その際、インゴットにおいて
重要となるのが知名度・信頼性。
たとえば、国内で最も広く
流通しているブランドなど、
LBMA(ロンドン地金市場協会)公認の
グッドデリバリーバーブランドならば、
信頼としては高くなるでしょう。
しかし、流通量が極めて少ない
マイナーなブランドや、すでに廃業した
地金商のインゴットの場合、
どうなるでしょうか?
時計のようにレアなインゴットだ!と
価値が上がるわけでは決してありません。
逆に、品質の保証が難しい…
市場で再販しにくい…と判断され、
買い取りを拒否されたり、分析手数料と称して
安く買い叩かれたりするリスクを
抱えることになります。
インゴットにおいて、
希少性はプレミアムではなく、
流動性の欠如というペナルティに
なってしまうのです。
ただ、同じ金でもコインとなれば
少し話が変わってきます。
地金型金貨(メイプルリーフ金貨など)は
インゴットと同様に金相場に直接連動しますが、
記念金貨やアンティークコイン等のように
発行枚数が極端に少なく、歴史的な背景を
持つものがあります。
こうしたコインとなってくると、
収集家の需要(ヌミスマティック価値)が
上乗せされるため、流通量の低さが
ロレックスのようなプレミアム価値へと
転化する可能性を秘めています。

しかし、その手の専門家でない限り
資産防衛の一環として金投資を始めるなら
アンティークとしての値上がりという
投機的なリターンを期待するのではなく、
あくまでインフレで目減りする購買力を
保全する守りの資産として金を捉える
ことをお勧めします。
金を買うなら何がいいのか?
と問われれば、世界的に信頼性の高い
知名度の高いブランドのインゴット、
流通量が多い地金型金貨を選ぶべきなのです。
買う時だけでなく、将来売却する出口を
考えたとき、金の世界においては
どこにでもある、ありふれた存在
が最高のブランド力となり、
最大の安心となるのです。
本日はここまで。
ゴールド皇子こと中岡英也でした。
(名前クリックでプロフィール表示)
May the Gold be with you.
【本日(7/3)の貴金属価格(9:30価格)】
ゴールド:23,799円/g(+209)
プラチナ:9,512円/g(-59)
※田中貴金属公表の税込小売価格
※2025.7.1より14:00にも価格が公表されます(平日のみ)
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