豊田商事から受け取ったインゴットは売却可能？？

2349 Gold

先日、1本の電話があり
このような質問をされました。

”何十年も前の話なのですが
豊田商事で購入したインゴット
買い取ってもらえますか？”

ちなみに豊田商事は
若い方だと知らないでしょうが
日本中を湧かせた有名な会社。

湧かせたといっても
良い意味ではなく悪い意味で、後に
殺人へ発展する事態となったほど。

この豊田商事ですが
金（ゴールド）といったら
真っ先に連想する方もいるほど
悪い意味で有名となりました。

というのも豊田商事問題と
ニュースで大々的に言われるほどで
組織的に詐欺事件を起こした会社。

その詐欺事件がが引き金となり
豊田商事の会長が刺殺されてしまう
という事態になりました。

ちなみにどのような詐欺を
豊田商事が行ってきたかというと
現物まがい商法やペーパー商法
という悪徳商法。

これは運用・保管すると謳い
顧客から代金をもらうにも限らず
証券などの書類のみを渡しておき
現物を渡さないというもの。

運用するからその利益を渡すと
都合の良いことだけを伝えて
最後まで商品を渡さないのです。

ただ、豊田商事も最初は
全うに商売していた頃もあり、
普通にインゴットを販売したり、
証券と引き換えで商品を
納品した時期もあったようです。

弊社では過去にそのような
偶然運が良く納品されたインゴットを
売りに来たお客様がいました。

で、今回電話された方も
そんな豊田商事経由で手に入れた
インゴットの売却に関する
お問い合わせだったということです。

全てはブランド次第です

豊田商事が扱ってきた
インゴットはブランドが様々。

過去に弊社で売られたものは
クレディスイスやSBCが多く、
ほとんどが海外ブランド。

ひょっとしたら国内ブランドも
あったのかもしれませんが弊社への
お持ち込みはありませんでした。

ということなので当然
ブランド次第では買い取れます。

豊田商事事件が起きたのは
1980年前半だったのですが
当時は国内の地金商でも
海外ブランドのインゴットを
扱ってた時期がありました。

というのも当時はまだ
ゴールドの輸入自由化ができて
10年経たないくらいのこと。

その自由化に伴って、
銀行やデパートでも現在のように
購入できるようになりました。

ただ、当時は今ほど日本に
ゴールドが流通しておらず
輸入して自社で製造するだけでは足りず
海外インゴットを仕入れて、それを
販売していた時期もありました。

特に豊田商事というのは
ゴールドを扱ってはいたものの
それは現物ではなく証券。

現物は他社の地金商から
仕入れるスタイルであったため
自ずと海外から輸入したインゴットが
多く流れることとなったのです。

そのため、今回電話があった方も
ブランドは海外のものでした。

最近は金の密輸急増に伴って
海外ブランドのインゴットは
買い取ってもらえない店も
増えてきております。

ただ、弊社の場合はちゃんと
入手元が明確になっており、
一定の条件を満たしたブランドなら
相場に沿った価格で買い取れます。

では海外ブランドなら
どこであればいいのかというと
LBMA（ロンドン貴金属市場協会）の
認定ブランドであることが条件。

LBMAはゴールドの現物取引において
最も取引が多く歴史が古いロンドン市場を
監督している専門業者の団体です。

ここに認められていれば
世界どこでも通用するほどの
高い信頼が寄せられています。

確かに過去、事件を起こした
豊田商事のインゴットであっても
結局のところはブランド次第。

LBMA認定ブランドであれば
問題なく買取できますので、
ご安心ください。

ただ、ブランドによっては
買取額が少々落ちることもあるので
まずはインゴットを見た上での話ですが。

本日はここまで。
ゴールド皇子こと中岡英也でした。
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May the Gold be with you. 

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