3641 Gold
先日、店頭で金地金(インゴット)の
売却をご検討されているお客様から、
非常に鋭いご質問をいただきました。
その内容というのが
金の長期譲渡所得を判定する際の
基準日はいつになるのか?
というものでした。
実物資産である金を売却して
利益が出た場合、その利益は原則として
譲渡所得として扱われます。
他の所得と合算して計算する
総合課税方式による申告納税の
対象となります。
で、この譲渡所得には、
とある特例が設けられています。
それは、売却した金の保有期間が
5年超におよぶ場合、その利益は
長期譲渡所得に分類されるので、
課税される譲渡所得が半分に
軽減されるという特例です。
たとえば、金価格が大きく値上がりし、
譲渡所得の特別控除額50万円を引いても、
まだ100万円の利益(課税対象)が
出ていたとします。
もし短期譲渡(5年以内)なら
100万円全額が税金の対象ですが
長期譲渡(5年超)であれば、
その半分の50万円だけにしか
税金がかからないという計算。
税金を払う上で、この
「半分になるか、ならないか」の違いは、
最終的に手元に残る金額に数十万円の
差を生み出す決定的な要素となります。
そこで、不動産投資の経験が
豊富なこのお客様はがふと疑問に
思われたことがあったのです。
土地や建物を売った場合、所有期間が5年を超えたかどうかを判断する基準日は、売った年の1月1日なんです。
金の場合も、不動産と同じように1月1日が基準日になるのでしょうか?
確かに、不動産の世界では
売却した年の1月1日で所有期間が
5年を超えているかどうかを区別します。
では、同じ実物資産である金も、
不動産と同じような基準日のルールが
適用されるのでしょうか?
金の基準日に関しては…
結論から申し上げますと、
金の譲渡所得における5年の判定において、
不動産のような売却した年の1月1日
という基準日は存在しません。
金の場合の基準日は、あくまでも
取得した日(買った日)と
売却した日(売った日)の実質的な
カレンダー上の期間で計算されます。
不動産の譲渡所得は、分離課税という
特殊な枠組みで計算され、短期的な
投機目的の転売を防ぐ政策的な理由から
1月1日という基準日が設けられています。
しかし、金の売買による利益は
ゴルフ会員権や書画、宝石などの売却で
得た所得と同じく総合課税の譲渡所得
として処理されます
そのため、民法上の原則通り、
初日算入・応答日計算という
厳密な暦計算が行われるのです。
購入した金地金を売却する場合で
考えてみましょう。
2026年8月20日に売却した場合、
基準日が2026年1月1日となる不動産は
5年超扱いとならない短期譲渡所得ですが
金の場合は異なるということです。
金はこの場合、実際の保有期間は
5年5日となり、5年を超えているので
長期譲渡所得と認められるのです。
そして、この厳密な日付計算を
証明するために絶対不可欠なのが、
購入した日付と価格が正確に記載された
計算書(伝票)の存在となります。
もし伝票を紛失し、購入日が
証明できなければ、長期保有の特例を
受けられない可能性もあります。
相続で受け継いだ物であれば
被相続人(元の持ち主)の亡くなった日が
証拠となる可能性もありますが、証拠がないと
税務署からは認められないこともあります。

また、そうした基準日だけでなく、
取得時の伝票がないと取得費が
売却代金の5%とみなされます。
だからこそ、取引記録を確実に
発行・保管してくれる信頼できる
地金商を選び、書類を保管することが
大事なのです。
本日はここまで。
ゴールド皇子こと中岡英也でした。
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May the Gold be with you.
【本日(8/24)の貴金属価格(9:30価格)】
ゴールド:26,001円/g(-180)
プラチナ:10,716円/g(-130)
※田中貴金属公表の税込小売価格
※2025.7.1より14:00にも価格が公表されます(平日のみ)
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