取得金額不明時に過去最安値を申請すると…

投稿日:

2460 Gold

 

Youtubeにおいて、こんな
質問をいただきました。

現物資産のゴールドは
確定申告において、もしも
取得金額が不明である場合
売却額の5%と判断されます。

ただ、もし5%で判断されると
ゴールドの過去の最低金額を
さらに下回ってしまうので、
辻褄が合わないのでは。

この5%ルールが決まった
背景を教えてくれませんか?
…という内容でした。

 

現物資産のゴールドは
年間50万円超の利益が出ると
翌年確定申告が必要となります。

譲渡所得の制限を超え
課税対象になってしまうためです。

しかし、質問にあったように
もしも取得金額が分からないまま
申請すると売却額の5%と判断。

 

分かりやすく説明すると
100gのインゴットを
売却したとしましょう。

取得金額が40万円で
売却額が100万円とした場合
60万円の売却益が出るので
この場合は課税対象となります。

しかし、取得金額が分からないと
40万円が5万円(100万円の5%)と
判断されるので、95万円の売却益が
発生したとみられるワケです。

 

で、今回質問であったのが
5%で判断されてしまった場合は
取得金額が500円/g(5万円÷100g)で
過去の最安値(690円/g)を下回るから
法律的におかしいでしょ…とのこと。

たしかに過去の最低価格が
690円/gなんだから、それを下回る
金額で購入することはできません。

といった矛盾があるので
その背景があれば…とのことで
ご質問をいただいたのでした。

 

ちなみにこの5%ルールは
今に始まったことではなくて
ゴールドだけではありません。

譲渡所得に該当する物なら
該当する法律となっているので
不動産であっても同じ括りで
判断されることになってます。

法律の専門家ではないけど
この5%ルールはゴールドのために
制定されたものではなくて、あくまで
譲渡所得の法律となっています。

 

ゴールドだから不動産だから
5%という背景はなさそうです。

商品ひとつひとつに数値を
決めていたらキリがないですからね。

 

 

最安値での申告はOKか?

ちなみに税理士さんに
この件を確認してみましたが
売却時の5%が最安値を下回った場合
確定申告で最安値で更新すると
虚偽報告となる可能性があるとのこと。

あくまでも売却時の5%というのは
価格不明時に採用されるものでして
法律上、そのようになってます。

最安値より安いからといって
勝手にその決まりを無視すると
法律違反になるようです。

 

これはきちんと背景があり
ゴールドは取得金額だけでなく
取得ルートの特定も困難なもの。

取得金額が不明ということは
取得ルートも不明ということで
販売店から購入したとも
言い切れないワケです。

要は何もかも不明である場合、
お店で相場通りに購入したと言えず
公表されている価格で取得したとは
言い切れないので、5%ルールが
存在しているワケです。

 

取得金額が不明であるから
過去最安値で確定申告すると
このような背景から虚偽報告と
言われる可能性があるのです。

ではこういう状況があるといって
取得金額に関する5%ルールが
今後変更する可能性というのは
まずあり得ないとは思います。

となると自分の身は自分で
守るしかないということです。

 

何年何十年経過しても
購入したときの金額が分かるよう

購入伝票を残しておく…
長年の実績あるブランド選定…
何かあっても頼りになる取引先…

といった対応をすれば
取得金額が分からなくなる
という事態も防げます。

 

 

 

本日はここまで。
ゴールド皇子こと中岡英也でした。
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【本日(6/2)の貴金属価格】
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