1677 Gold
先日、買取りのために
金貨をたくさんお持ち
いただいたお客様。
お預かりした金貨は
全て1/4オンスであるために
ひとつひとつはそこまでの
大きさではありませんでした。
とはいえ、数が揃えば
キラキラと輝く良い景色なので
買取りチェックにもお時間が
チョット掛かってしまいました。
ちなみにこれらの金貨は
祖父から相続で受け継いだもの。
数名いる孫たちのために
生前から買い貯めていたという
金貨だったそうで購入時の
伝票もボロボロでした…。
実は金貨を見て
きっと何十年も前に買った
金貨だろうとは思っており
薄々そう感じてはいました。
それもそのはずで
お持ちになられた金貨は
クルーガーランド金貨。
そして、金貨の年号を
チェックしてみるとほぼ
1980年代に製造されたもの。
その頃は…っていうと
なんせ私が生まれた頃で
今から約40年ほど前。
そんな1980年っていうと
昨年まで更新されてなかった
金の最高値をマークした年。
平均為替が今に比べると
約2倍の200円/ドルなので
それも後押ししてましたが
まさに金が注目された時期。
第二次オイルショックや
アメリカと旧ソ連の冷戦で
世界的に不安定だったので
金需要が高かったのです。
とまぁ、そういう時期と
コインの銘柄が相まって
相続で受け継いだ物だと
感じた次第です。
金貨の先駆け
今回お持ちになられた
クルーガーランド金貨というのは
日本における金投資における
先駆けとして流通した金貨。
今ではメイプルリーフ金貨、
ウィーン金貨、カンガルー金貨が
主に世界的に流通していますが
1980年当時にはまだまだでした。
ウィーン金貨とカンガルー金貨は
誕生してなくて、その頃あったのは
メイプルリーフ金貨くらい。
ではなぜ1980年当時に
クルーガランド金貨は日本で
大人気となったのでしょうか?
それは以下の通り
2つの背景があったため。
①発行当時の金相場
②金貨の種類が少ない
冒頭でお伝えしましたが
1980年というのは昨年以前の
金価格最高値をマークした年。
金銭価値が今よりも低い当時で
6,000円/gという価格は
異常でもある数値でした。
それだけの高価なものを
手軽に買うことはできませんが
唯一手を出しやすかったのが金貨。
金貨は最も大きいサイズで
1オンス(約31.1035g)なので
だいたい1枚約19万円程度。
また、クルーガーランド金貨は
純金ではなくK22であるために
通常の金貨よりもやや安め。
当時、もし金を持つならば
運用しやすい資産だったのです。
そして、2つ目の理由が
流通している金貨の種類。
当時、地金型金貨として
世界的に流通していた金貨は
他にはメイプルリーフ金貨。
これはカナダ王室造幣局が
製造し発行している金貨ですが
誕生したのは1979年であり、
当時の流通量はまだまだ。
クルーガーランド金貨は
1976年誕生なので1980年当時は
最も実績のある金貨でした。
ただ、それ以降は
アパルトヘイトなどで
流通量は激減。
そういった背景もあり
クルーガーランド金貨を持つ方は
かなり限定できるワケです。
今はほぼ製造されておらず
世の中に出回っているのは
ほとんどが中古品。
22金なので純金ほどの
輝きはないけれども
40年以上に渡って時代を
駆け抜けてきた金貨を見て
興奮した今日この頃でした。
本日はここまで。
ゴールド皇子こと中岡英也でした。
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May the Gold be with you.
【本日(4/8)の貴金属価格】
ゴールド:6,795円/g(-16)
プラチナ:4,825円/g(-51)
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