2711 Gold
”この金って、買い取って
もらえますでしょうか?”
と、見せてもらったのは
金色に輝くプレート。
どうやら大昔に祖父から
もらったものだそうでして、
デパートの催事かイベントで
購入したものだそうでした。
漢字4文字が書かれ、
重量や純度の刻印はパッと見で
見当たらないそのプレート。
サイズ感としてはやや大きな
付箋ほどだったのですけども
手で持ってみると程よい重量感。
反対側には馬っぽい
デザインが刻印されており
いかにも中国っぽい金製品。
文字を見てみると千足金と
刻印されていたのでそれを見て
なおさら納得した次第です。
そんな日本ではあまり
日の目を浴びないこともあって、
買取を断るお店も多かった模様。
とはいえ単純に流通量の
問題なのかというと実は
そうでもなかったりします。
なぜならばこの千足金で
あしらわれた金製品というのは
偽物が多く流通しているため。
インターネットで千足金と
検索すればヤフーオークションで
販売されているサイトが出ますが
結構これ偽物が多いのです。
偽物というよりかは
見た目が金色なだけのメッキ品
といった感じでしょうか。
通常、純度の刻印はというと
24分率や千分率がメインですが
中国では独自の純度単位があり、
それが足金なのです。
詳しくは以前更新した
ブログにて説明しております↓↓
-
中国インゴットに刻印されている千足純條と数字の意味
2353 Gold とあるインゴットを 買い取りのために預かりました。 細長いそのインゴットは どこか見慣れないものでして 刻印も日本語ではないもの。 持ってこられた方の話 ...
ちなみにこのような
千足金の金製品ですが
きちんと純度が出た場合は
当店で買取可能です。
X線で鑑定したところ
リサイクル扱いではありますが
純金(99.9%)であったので
それで買取できました。
どんどん買い増す中国
そんな中国ですけども
コロナ禍前からアメリカとの
貿易摩擦が起きて以降、
通貨の運用方針が変わってます。
中国の通貨である人民元を
推したいのもあったのですが
アメリカ依存脱却のために
ドルをゴールドに変える動きが
高まっている状況。
金に関する国際調査機関である
ワールド・ゴールド・カウンシルが
先月末に2023年度の需給統計の
データを発表しました。
その中でも注目されたのが
総需要量でして、これがなんと
過去最高だったようです。
店頭での需要だけでなく
2022年度に引き続き高い需要を
もたらしたのが中央銀行の購入。
世界の中央銀行の購入量は
2022年に次ぐ量ではあったものの
過去を通してみると高水準。
それだけ世界でゴールドが
買われているのですが中でも
購入量が多かったのが中国。
ちなみに中央銀行が
ゴールドを買い増すのは
通貨のリスクヘッジ。
自国通貨の価値が暴落しても
無国籍通貨であるゴールドがあれば
お金に換金することができます。
中国のドル保有量はというと
日本と同じぐらいの世界トップクラスで
外貨割合でのドル率が高い国。
これを個人の資産運用に
置き換えてみるとある意味、
ドル依存という状況。
それを減らして自国通貨と
外貨とゴールドの割合を整えるのは
誰が考えてもやっておかしくないこと。
ただ、中国の場合はゴールド好き、
限られた資源を独占したい風潮もあり
今後も継続的に購入する可能性が高い状況。
世界中のゴールドを買い漁り
それを放出しないともなると
市場価格が上がる可能性も。
宝飾業界では現在中国による
真珠の買い占めが若干課題として
挙がってますが、ゴールドも
同じようなことになるのでしょうか…。
本日はここまで。
ゴールド皇子こと中岡英也でした。
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May the Gold be with you.
【本日(2/8)の貴金属価格】
ゴールド:10,725円/g(+20)
プラチナ:4,748円/g(-85)
※田中貴金属公表の税込小売価格<ノイズを消し去るピンキーリング>
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