裏まで見ることができないＥＳＧ投資の終焉

3220 Gold

欧州のESGファンドにおいて、
初めて資金の流出が流入を
上回ったというニュースを観ました。

ESGとは3つの英単語の
頭文字を取った言葉。

E（Environment：環境）
地球温暖化対策や再生可能エネルギーなど
環境に配慮した取り組み。

S（Social：社会）
労働者の権利や 地域社会への
貢献など 社会的責任を果たす活動。

G（Governance：企業統治）
透明性の高い経営や 株主の
権利保護など適切な会社運営の仕組み。

つまりESG投資というのは
”環境に良いことをしている
企業にお金を投資しましょう”
という考え方です。

売上高や利益といった
財務指標だけでなく、数字で
見えないESGへの取り組みなども
見ましょうと言ったもの。

なぜニュースで報道されるほどに
取り上げられたのかというと、これまで
ESG投資は 世界中で大人気だったため。

徐々に、世界的な需要は落ちるも
欧州は最後の砦としてESG投資を
リードしてきた地方でした。

しかし今年に入ってからは
状況が一変してきました。

その最大の原因となったのは
アメリカの大統領として
復権したトランプ氏の存在。

”環境対策は経済成長の邪魔だ”
という考え方をトランプ大統領は
かねてから持っておりESG投資を
批判してきました。

また、それ以上に厳しいのが
グリーンウォッシュ問題。

これは企業が実際には
環境に良いことをしていないのに
ESGファンドに組み入れられて
投資家を騙しているような問題。

今に始まったことではなく
数年前から言われていたもので
それが徐々に投資家への不信感を
与えることとなったのでした。

実際、ESG投資のリターンも
期待を下回っている状況もあり、
引き払う投資家も出てきた結果
今回のニュースとなったのです。

株式投資となると、どれほど
理念が素晴らしかったとしても
リターンが出なければ投資家は
どうしても離れていまうもの。

環境に良いことというのは
確かに大切ではあるのですが
投資である以上は利益を
出すのは大前提となります。

ましてや前提として
ESGに取り組んでいない企業が
ファンドに組み込まれていると
あってはおかしい話。

今思えばこうなることは
あらかじめ予期できたのかも
しれませんね。

確実性を求める投資家達

ESGファンドから資金が流出、
ということで、これは投資家達が
価値の分かりやすさを求めた
結果なのではないかと思います。

ESGファンドはその企業が
本当にESGの観点に基づいた経営を
行っているのか外見で分からないもの。

HPなどで対外的に謳ってはいても
その実態というのは社内の人間以外で
なかなか分からないワケです。

投資家達がリスクヘッジとして
ゴールドを選ぶには根拠があります。

なぜなら需要と供給によって
日々の市場価格が決まる商品であり、
ある程度の透明性があるため。

なおかつ、株式や債券が
弱いタイミングでもゴールドは
引っ張られることなく不確実性に強い
そんな商品ではあります。

これはゴールドが限られた資源で
なおかつお金の代替資産として
世界で認められているというのが
その背景としてあるためです。

2024年の中央銀行による
金購入量は約1045トンと
2022年から続き高水準を記録。

こうした各国の中央銀行が
買う動きというのは政治的な思惑や
流行に左右されることのない
真の価値保存手段として
認められている証拠でもあります。

株式投資の基本はその企業の
経営情報ではあるのですが
ESGファンドとなると更に
環境的な活動内容に関して
調べる必要があります。

しかもSDGsなどといった
環境面に配慮するということで
ある意味、流行に乗った投資
としても受け取れてしまうもの。

政治情勢や社会の変化によって
夜にして形勢逆転する可能性があれば
流行りが終わってしまい価値が
落ちる可能性もある。

ESGファンド自体が悪い
ということではないけど
シンプルで分かりやすい商品、
これを組み込むのも大事なこと。

よく分からない投資商品に
お金を掛けるべきではない
ってことです。

本日はここまで。
ゴールド皇子こと中岡英也でした。
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May the Gold be with you. 

【本日(7/2)の貴金属価格 9:30価格】
　ゴールド：17,043円/g（+138）
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　※田中貴金属公表の税込小売価格
　※2025.7.1より14:00にも価格が公表されます（平日のみ）

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