3556 Gold
遺品整理に伴う査定依頼が
最近は多くいただいており、日々
さまざまな品物が持ち込まれます。
先日ご来店されたお客様は、
亡くなられたご親族が大切に
保管されていたという勲章を
お持ちになられました。
立派な桐箱に納められたその勲章は、
ずっしりとした重みがあり、表面は
金色と銀色に眩しく輝いていました。
”これだけ立派な箱に入っていたので
もしかしたら価値があるんじゃないか?”と
期待に胸を膨らませてのご来店でした。
実際、もしこの勲章がすべて
純金や純銀の無垢で作られていたなら、
素材の重さだけでも高額になります。
しかし、ルーペで刻印を確認し、
重量や比重の検査をした結果、
残念ながら金や銀の無垢ではなく
メッキ品ではありました。
つまり、素材としての価値は、
ほぼゼロということになります。
ただ、ここで終わらないのが
古い品物の難しいところ。
素材の価値がなくても、
歴史的な勲章として骨董的価値や
コレクション価値があるのでは?
ということです。
こうなると私の範疇ではないので
骨董品に関しては確かな目利きに対し
信頼を置いている知り合いの骨董品
専門業者に確認してもらいましった。
ただ、返ってきた答えは
あまり良いものではなく。
確かに立派な物ではありますが、
コレクターの間で人気のあるものでなく
希少性もそこまで高くないので、
全部で1万円程度ですかね…とのこと。
骨董品や美術品というものは、
希少性とマニアやコレクターの需要、
このバランスで価格が決まります。
どれほど古くて立派に見えても、
買う人がいないと価値は上がりません。
お客様にその事実をお伝えすると
”やはりそんな甘くはないですね”と
苦笑いされましたが、スッキリした表情で
持ち帰られました。
金貨の中でも無難な地金型
コレクターの需要によって
価値が決まる…という骨董品の特性、
私が専門とする金貨の世界にも
同じことが言えます。
店頭でお客様とお話ししていると、
”金貨を買っておきたいのだけど、
たくさんの種類や銘柄があって、
どれを買えばいいのか分からない”
というご相談をお受けします。
金貨と一口に言っても、
アンティークや記念メダルなどの収集型
そして、投資用の地金型が存在します。
何百年も前に発行された歴史的な金貨、
発行枚数が極端に少ない記念硬貨は、
世界中の富裕層やコレクターの間で
熱狂的な需要があります。
そのため、購入した時よりも
何倍、何十倍という価格に大化けする
投機的なリターンを狙える夢のあるもの。
しかしその反面、コレクターの
流行り廃りで価格が暴落するリスクや
真贋(本物か偽物か)の判定が難しく、
適正価格をはるかに上回る高値で買わされる
危険性も孕んでいます。
価値の源泉が他人の欲に依存している
上級者向けの投資ということです。

一方、無難で確実な選択肢として
お勧めしているのが地金型金貨です。
カナダのメイプルリーフ金貨や
オーストリアのウィーン金貨ハーモニー
などに代表される地金型金貨は、
希少性や骨董的価値はありません。
その代わり、価値の基準は
重さとその日の世界の金相場という、
極めて透明なルールで決まります。
地金型金貨にも銘柄はいくつ
存在しますが世界中での流通が多いほど
価値が暴落するリスクは低いのです。
買ったはいいが、マニアックすぎて
売却時に付加価値が加味されない…という
出口戦略の失敗もなく、どの貴金属店へ
持ち込んでも、相場に応じて現金化しやすい
流動性を誇っているのです。
投機的な大化けを狙って
アンティークコインに賭けるのも
ひとつの楽しみではあります。
ただ、大切な財産を確実に守り、
次世代へ引き継ぐことが目的であれば、
需要にも左右されにくい地金型金貨が
無難な選択なのです。
本日はここまで。
ゴールド皇子こと中岡英也でした。
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May the Gold be with you.
【本日(5/31)の貴金属価格(9:30価格)】
ゴールド:25,829円/g(+0)
プラチナ:11,080円/g(+0)
※田中貴金属公表の税込小売価格
※2025.7.1より14:00にも価格が公表されます(平日のみ)
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