金製品に起こってしまう変色を回避するには

2617 Gold

これって買い取れますか？
メッキではないですかね？
…と聞かれてみせてもらったのは
某有名ブランドのブローチ。

なぜそのような質問を
されたのかというとブローチの
裏側を見ると変色したような
箇所がいくつかあったため。

色自体は金色だったけど
紫色っぽく色が変わってたので
見た目で不安に感じたようです。

とはいえルーペで
細かくチェックしたところ
”750”の刻印がありました。

色味も確かに変色箇所が
あったものの、持った重量感も
相まって素材自体はゴールドで
間違いないと確信はありました。

念のためにX線の機械を使い
チェックしたのですが刻印通り
18金となったので金製品として
お買い取りできました。

よく金（ゴールド）は
錆びない変色しない！
…なんて言われます。

私もこのブログで何度か
書いてきた気もします。

ですがこの言葉は
半分合ってますけど
半分は合ってません。

というのもゴールドが
100%の純度であれば
そういった現象が起こることは
ほぼありません。

ただ、ゴールドといえど
18金や14金などといったような
他の金属との合金とならば
そうとは言えないからです。

合金の場合はゴールド以外に
混ぜた金属が経年劣化により
酸化や変色といった現象を
引き起こすことがあります。

なので18金や14金でも
時間が何十年と経ったものは
色褪せするし若干黒ずみっぽい
シミができたりするワケです。

今回お客様がお持ちになった
ブローチの変色もまさに
そのいい例ということでした。

変色で価値が落ちる？

金製品は何十年か経つと
先ほどのように混ぜた金属により
色が若干黒ずんでしまうことが
可能性としてはあります。

とはいえこれも使い方次第で
防ぐことは可能です。

変色が起こる理由ですが
純金以外の金属に何かしらの
物質が反応してしまうため。

では何が反応するかというと
人の皮脂や汗、塩分に塩素。

人の体液は酸性なので、
割金に当たることによって
時間を掛けて酸化などの
反応を起こすことがあります。

なので触れてしまったり
身に付けてしまった際の
体液によって反応するもの。

それが時間を掛けて
黒ずみなどの変色現象が
起きてしまうワケです。

金製品を身に付けて
塩分が含まれる場所というと
連想するのは海。

海というと金製品に限らず
様々な金属製品に影響を及ぼす
液体として最もメジャーな存在。

海の近くにある建物や自動車は
錆びやすいなんていいますけども
これは塩分によるもの。

そして、塩素ですが
これも金属にとってみれば
あまり良くない存在。

身近なものだと漂白剤や
プールに含まれていますが
すぐに拭けば大丈夫ですが
長時間放置してしまうと
黒ずみの原因ともなります。

ということでもしも
このような変色を防ぐために
どうすればいいかというと

①プールや海での使用は控える
②触ったあとには乾いた布で拭くこと

これを行うだけでも
長年劣化することなく
お使いできます。

今回は買い取りだったので
変色しても問題ありませんでしたが
このような変色に関するお直しの
要望をたまにいただきます。

状態によっては綺麗に
戻せれることがありますけども
長年時間が経過したものだと
なかなか厳しいです。

長年付き合う物であればあるほど
普段から大切に使っていくことが
金製品にとって重要ですね。

本日はここまで。
ゴールド皇子こと中岡英也でした。
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May the Gold be with you.

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