香港国家安全法成立による金価格への影響

1405 Gold

新型コロナウイルスで
まだ世間が賑わっている中
どさくさに紛れて、香港で
とある法律が成立しました。

その法律というのは
香港国家安全維持法。

5月頃から中国は香港での
反逆活動や破壊行為を禁止する
法律を制定すると発表しました。

特に昨年春から犯罪容疑者の
中国本土引き渡しを可能にする
逃亡犯条例改定案に関しては
香港で大規模なデモが起きました。

世界を賑わせる民主化運動に
発展したこともあって、
この度の法律が成立したのです。

そんな香港国家安全維持法とは
簡単に言うと反政府的な動きを
取り締まるという内容。

特に国家の危害を加えるような
犯罪行為に関して最高刑は
無期懲役が設定されています。

表向きは国のための
国を守るための良い顔に見える
法律であるかもしれません。

しかし、この法律によって
香港では新たに国家安全維持公署
という治安機関が設けられ、
中国本土の法律に基づいて
捜査や裁判が行われます。

一国二制度により民主主義ベースで
言論や集会、報道などの自由が
認められていた香港。

今後は中国共産党や政府への
批判活動が丸め込まれる
…ということでもあります。

香港は金融都市でもあり
貿易の拠点としても各国が
進出している地域。

そんな香港が実質中国の
管理下になってしまうと
何かしら世界的にも
影響する可能性があるのです。

金の取引が多い香港

そんな香港について
お客様から質問を頂きました。

『今回の法改正や騒動で
金相場への影響って
あるのでしょうか？』

結論から伝えると
ほぼ影響はない
…という見解です。

中国は金を好む傾向
というのは周知の事実ですが
その中でも香港は特別。

同じ土地でありながら
香港に住む人たちは
お金より金を貯める
感覚が身に付いてます。

そんな背景もあり、香港は
昨年から発生した騒動以来
金の輸入量が増加傾向。

なおかつ、海外（中国）への
輸出量は減少していることから
金が香港に集まっているのが
数字上でも明らかなのです。

それだけ現地の人は
危機感を持っている証拠
とも言えるワケです。

ただ、香港在住の人数は
約700万人であって
いかに金が好きとはいえ
全員が購入するワケでは
ないのも事実です。

そのため、金相場を大きく
揺るがす事態までとは
繋がりにくいということです。

ちなみに香港では
どこの銀行でも
だいたい金を買えます。

旅行客も身分証明書なしで
金を購入できる銀行があるほど。

本当は今年の3月に
香港へ行く予定だったのが
騒動とコロナ禍で延期。

そして、そんな中で
この度の法案成立。

夜景や眺めを楽しめて
おいしい料理店も多い香港、
行きにくくなってます…。

本日はここまで。
ゴールド王子こと中岡英也でした。
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May the Gold be with you.

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